コラム

40代投資家が資産を数億円に殖やした「新高値ブレイク投資」

自身の投資ノートを広げるDUKE。さん(@investorduke)

 投資で1億円超えを達成した人を、いつからか「億り人」と呼ぶようになった。ハンドルネーム「DUKE。」さん(40代・投資歴13年)もその一人。DUKE。さんが、自身の投資遍歴を振り返る。

 * * *
「新高値ブレイク投資」という手法に出会ってからは、1勝4敗でもトータルで資産を殖やすことができるようになりました。私は一般企業で管理会計を担当し自社の収益分析をしていますが、サラリーマン投資家でも1億円を突破することはできるんです。

 もちろん、ここまで来るのには大変な紆余曲折がありました。株を始めたのは2003年。元手は400万円でした。当然、銘柄の選び方も不慣れで、知っている会社や有料情報で得た銘柄、人気投信の構成銘柄などを参考に、自分なりに小売り系の銘柄を購入しました。

 2005年は新興市場がバブルに沸き、ヴィレッジヴァンガード(2769)やウエルシアHD(3141)など身近にお店がある銘柄に信用取引も使いながら投資。トータルで2400万円の利益をあげ、元手が3倍以上になりました。ただ、それは相場環境がよかっただけで、2006年からの3年間は地獄を見ることになりました……。

 特に印象に残っているのは、カー用品の小売り株、アイエーグループ(7509)での300万円の損切りです。流動性の低い株を買いすぎてしまい、損切りしたいときに損切りできなかった。また、事前に決めた損切りルールを守れず、結果30%の損失で損切りする破目になってしまったのです。結局、2006年と2007年は1000万円、2008年は400万円ほどの損失を出し、2005年に稼いだ2400万円を失うことに……。完全に振り出しに戻りました。

 2009年はゼロからの再スタートでかなり落ち込んでいたのですが、小売り銘柄など得意なところから小刻みに利益確定しながら自信を取り戻していきました。同時に投資本を読み漁り、会社を休んでデイトレをしてみたり、スイングをやってみたりと、さまざまな手法を試行錯誤しました。しかし、どれも面白くなかったしうまくいかなかった。そんな頃、ふりーパパさんという個人投資家が作ったDVD教材に出会ったんです。

 DVDでは、「新高値で買って、さらに高値で売る」という米国の著名投資家ウィリアム・オニールの投資手法が紹介されていました。新高値を超えると、それ以前に投資していた人たちはみんな含み益が出るので、売りたい人が減り、株価が急騰しやすい。

 この手法を知ってから、2年半で株価が10倍になったシュッピン(3179)などで大きく稼ぎ、2013年は運用資金を2倍に、さらに2014年も2倍に殖やすことができました。教材は当時20万円と安くはなかったですが、結果的には激安でしたね。

 私は企業をしっかり分析し、事業の中身を見て、会社の成長の大きな波に乗るのが好きなんです。それが自分の性格にも合っているし、サラリーマン投資家にも向いていると思います。おかげで、2014年には目標としていた累計利益1億円突破も達成できましたし、『新高値ブレイク投資術』という著書を上梓することもできました。

 人生は必ずしも思い通りにはならないですが、行動を続ければ自分の描いた方向に道は拓けるものです。今後は資産アップを目指しながら、次世代の投資家育成などの社会貢献をしていきたいですね。

※マネーポスト2016年秋号

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