天皇陛下の生前退位は早ければ2年後にも実現する。新天皇と新皇后の誕生。美智子さまはその時を見据えて、異例の行動に出られた。愛子さまの看病によるお疲れとご体調不良を理由に公務を休まれた雅子さまに、問われたことは──。
「皇太子ご夫妻のお車はまだ出てきていない。どうして秋篠宮さまの方が先なんだ!?」
皇居・半蔵門を警備する警察官が戸惑いの声を上げたのは、10月20日の午後1時10分頃のことだった。その日、82才の誕生日を迎えられた美智子さまのため、皇居ではお祝いの席が設けられていた。
「出席されたのは皇太子ご夫妻や秋篠宮ご夫妻をはじめ、旧皇族のかたがたなど約20名。乾杯のお酒も振る舞われました。前菜、メーンと続くコース料理の内容は美智子さまのお好みに合わせたものだったそうです。1時間ほど、和やかな雰囲気の中で誕生日を祝われたといいます」(皇室ジャーナリスト)
そうした皇族方が集まる食事の席では、部屋への入退場に厳格なルールがある。入室ではあらかじめ秋篠宮さま以下の招待者が部屋に揃ってお待ちになり、皇太子ご夫妻、最後に天皇皇后両陛下をお迎えする。お開きの際にはまず両陛下が退出され、皇太子ご夫妻が続かれ、他の招待者たちとなる。
皇居に入られる際も同様で、その日もまず秋篠宮ご夫妻のお車が半蔵門を通り、皇太子ご夫妻のお車はそのあとだった。お帰りはその逆になる。
「“お家”には明確な順序がありますから、それは古くからの皇室の慣習です。しかし、その日のお帰りでは異例の事態が起きました。皇太子ご夫妻を乗せたお車より7分ほど先に秋篠宮ご夫妻のお車が半蔵門を通過しました。警察官はもちろんのこと、職員も驚きを隠せずにいました。加えて、明るいレモンイエローのドレスの色合いとは対照的に、雅子さまの顔色は優れない。沿道の人たちに笑顔を見せようとされてはいましたが、表情は明らかにこわばっていらっしゃいました」(皇室記者)
異例の7分間に一体何があったのか──ある宮内庁関係者が続ける。
「確かに両陛下、皇太子ご夫妻の順に祝宴のお部屋を出られました。実はその後、場所を移されてお話になるお時間を持たれていたのです」
9月26日から始まった愛子さまの長期欠席は、1か月以上続いている。10月25日の朝も愛子さまは学習院女子中等科にお姿を見せられなかった。