ライフ

炊き、ひとくち、鉄なべ 博多3大餃子を食べ尽くす

博多餃子の新顔「炊き餃子」

「今夜はこの店ば、行くと?」──博多のタクシー運転手が笑顔をみせたのは、昭和29 年創業「旭軒」だ。鉄板で焼かれた餃子がパチパチと音を立てると、たちまち店内に漂う香ばしい匂い。屋台から60年以上続く老舗に親子4代で通う地元ファンも多いため、「私が店に入る前から食べよる人がいるから、 味ば変えられん」と語る、大将の松尾秀雄さん。

「旭軒」以外にも博多には、餃子の名店が軒を連ねる。餃子はそれだけ博多市民にとって、ラーメンや明太子と並ぶ馴染み深い食文化なのだ。開店前から行列ができる「博多 祇園鉄なべ」も、屋台時代から半世紀を刻んだ博多餃子の代名詞。鉄なべに隙間なくまん丸く並べられた餃子が運ばれると、歓声が沸く。

「こげん餃子がまぁるく並んどると、ケーキみたいでみんな喜ぶんよ」(女将の二田繁子さん)

 博多餃子の新顔は、「池田商店」の炊き餃子。歴史は浅いが、土鍋入りの熱々スープ餃子は、水炊きやもつ鍋など鍋文化が根付く博多で、早速ファンを増やしている。博多の餃子には温かい人情の味が詰まっていた 。

撮影■松隈直樹

※週刊ポスト2016年11月4日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン