肉欲的で被写体の色香が匂い立つような写真を得意とする写真家の清水清太郎氏は、40年以上、数多くの女性を撮影してきた。そんな清水氏にとって、体の美しさという面で印象に残るのは誰か。
「今思い出してもよだれが出る体だったのは財前直見。そして、撮ったヌードではベスト3に入るのが麻倉かほりかな。
それから『スーパージョッキー』(日本テレビ系)の熱湯コマーシャルで話題になった木下優とは、当時彼女がバイトしていた飲食店で知り合ったんだけど、胸が大きく、そそられる女だったから声をかけて、写真集を撮った」
しかし、カメラマンはただ外面を撮ればいいというものではない。良い写真を撮るために、内面から相手に近づき、乗せるのも大事な仕事だ。デビュー前から撮影していた浅香唯には苦労したという。
「すごく恥ずかしがり屋で喋らなかったんだよ。高校を卒業したてで、もちろんポーズなんて取れるはずもないし、笑顔もひきつってた。だから面白いことをいって、笑った瞬間にバババッと撮るしかなかった。でもとても可愛い子だったね」
レンズ越しだからこそ伝わってくる思いもある。坂井泉水(ZARD)として活躍する前の蒲池幸子のセミヌードの撮影中は、違和感が拭えなかった。
「あの子はグラビアはやりたくなかったらしい。歌手として活動したくて、でも仕事だからやらないといけない。現場で揉めたわけじゃないけど、普通の撮影とは違う雰囲気があったね」
※週刊ポスト2016年11月11日号