今年ノーベル生理学・医学賞を受賞した大隈良典さんは「栄誉教授」。今年5月に亡くなった蜷川幸雄さんは、桐朋学園芸術短期大学から「名誉教授」を授与されていた。栄誉教授と名誉教授ってどう違うの?
栄誉教授や名誉教授など、教授の違いについて、国立大学協会の担当者に話を聞いた。
「教授とは、専攻分野において優れた知識などを持ち学生の指導や、研究に従事する人のこと。教授になるには、博士の学位を持っているなど、各大学で資格や選考基準を設けて採用しています。栄誉教授や名誉教授は“称号”です。
名誉教授は学校教育法で定められたもので、教育上または学術上で特に功績のあった人に与えられ、栄誉教授は各大学が独自の規則などで個別に定義するものであり、その内容はまちまちです」
詳しく意味を見てみよう。まず、名誉教授は、唯一、学校教育法で定められたもの。教育上または学術上、特に功績のあった人に与えられる。続いて、栄誉教授。大学などが研究者の功績を称えて贈る称号だ。特に決まりはない。また、特別教授も栄誉教授とほぼ同じ。研究分野で著しい功績を遺した者に与えられる。
さらに、客員教授は? 一定期間、非常勤として籍をおく人のうち、大学が教授と相当に値すると認めた人に与えらえる。有名人や著名人に使われることが多い。
加えて、特任教授とは称号ではないが、定年に達した人を採用する場合や特定の事項について教育・研究に従事する人の呼称。東京大学では「特任教授」というが、神戸大学では「特命教授」など、大学によって呼称が異なる。
さらに、気になる大学の組織図を紹介しよう。大学では、学長がトップ。学長は校務を司り、所属職員を統督する。会社でいえば、社長だ。続いて、学部長、学科長、教授、准教授、講師、助教となる。
※女性セブン2016年11月17日号