男女ともに好感度が高い真矢ミキ(52才)が、苦手な人と向き合う方法について語ってくれた。
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今日はめずらしく負の話。私、自覚してないんですけど、気分が滅入っているときに「私、今落ち込んでます」ってごくごく身近な人に断言するそうなんです。これって、相当はた迷惑なことだと思うんですよ。だって、心配するじゃないですか、特に私は内容言わないし。このネガティヴな気持ちって、まわりの空気をどんどん汚染していくもの。
おそらく、たばこの副流煙くらいの害があるのではないでしょうか…。その証拠に、愚痴をこぼしている人がいる集いに遭遇すると、聞いている人の表情がどんどん暗くなっていくのを感じます。そう、目に見えるくらい体に悪い。
だからなるべく落ち込んでいる発言をしないように今は気をつけてはいるのですが、なにしろ無自覚なので、油断できません。覆水盆に返らず。口から出してしまったネガティヴをなかったことにはできません。
自己責任が問われるところですね。では、そんなとき、どうするか。私は、立ちこめてしまった暗い雰囲気を払拭するような言葉をつけ足すように心がけています。
たとえば「…とはいうものの!」とかね。自分でまいたタネは自分で髪ふり乱してでも刈り取らなきゃ。そうやって、相手に渡してしまったモヤモヤした気持ちは、しっかり自分の手で取り戻さなくては申し訳ない。そして、そうすることで自分自身も楽になれるのです。
生きていれば、うまくいかないことはたくさんあるし、苦手な人と会うことだってあります。でもね、苦手な人よりも好きな人が多いという人生の方が絶対いいですよね。
私は幸せなことに、出会う人の9割くらいは「好きだな」と思える人ですが、1割くらい、いや、0.5割くらい!?(笑い)「おっと…無理かも」という人に出くわすこともあります。
たとえば、人を馬鹿にする人。以前は白目むく勢いでそのかたを凝視したりして(ホラー)。 今は「そういうとき、みんなはどうしているの?」と周囲を見まわすことにしています。
そうすると、何事もなかったが如く流す人や、やり返す人など、いろんな人がいることに気づきます。いちばん勉強になるのは、ちゃんと向き合ったうえで上手に対処している人。友人にこの達人がいて、彼女はその人が言わんとすることをしっかり平常心で受け止め「じゃ、貴方はどうしたいの?」とまるで優しい主治医のように包み込む。言った方も「自分は愚痴病…!?」と気づくのか。みるみるタジタジ。その塩梅が絶妙。
試しに真似してみると、自分まで品質よく研磨されたような。確実に人間のクオリティーが一段上がってるみたい。
「お、私、今できた!」という瞬間が増えてくるのです。
そうやって、何かにぶち当たってもストレスの方向に持っていかないように物事をとらえよう! という私がポコポコ最近生まれています。“あの人に会うと楽しいね”と思っていただける存在。うん、目指すところだなぁ。これぞ大人の醍醐味とでもいうのでしょうか。…言うは易し(笑い)。
撮影■渡辺達生
※女性セブン2016年11月24日号