中国国家統計局の統計によると、今年の中国で1000万元(約1億5000万円)以上の資産をもつ富豪が最も多い地域は広東省であることが分かった。その数は24万人で、増加幅も全国で最大だった。
2位は首都・北京市で、3位が上海、4位は浙江省。この4省・市だけで、富豪が84万3千人と、中国全体の63%を占めていることが判明した。
富豪全体はというと、約134万人で、昨年比10.7%増で13万人増加した。2014年末の時点で、中国の人口は13億6782万人なので、富豪が人口全体に占める割合は約0.1%で、中国人の1000人に1人が富豪ということになる。
富豪の人口密度が高いのは1位が北京で100人に付き1.1人の割合だ。以下、上海市、吉林省、浙江省だった。
また、中国の民間緊急経済研究所「胡潤経済研究院」によると、富豪の5割が「海外の金融商品をこれからも買い増す」と答えており、これらの海外金融投資額は投資資産全体の16%を占めている。このうち、外貨預金が最も人気のある商品となっている。
さらに、富豪の6割が3年以内に海外に移住する計画を立てており、移住する都市の人気ナンバー3は米ロサンゼルス、サンフランシスコ、シアトルだという。
一方、同研究院の調べでは、今年の富豪番付に2人以上の卒業生を送り込んだ中国内の大学は66校で、トップは浙江大学の38人、2位は北京大学で26人、3位が清華大学の22人だった。
66校の所在地は北京が13校と最も多く、次に上海の7校、3位は広州と南京の各5校だった。調査対象はそれぞれの大学の学部(4年制)卒業生か修士課程修了者に限定。その他の博士課程修了者などは対象外。
同研究院は「中国の若い世代の創業者のかなりの部分が国内の有名大学出身者だ。これらの有名大学では、学生に革新の能力と起業のエネルギーを与えている」と指摘している。
浙江省は古来、海に面していることから海外で商売をする人が多く、ビジネスに長けているとの評判があり、「浙江大学が富豪の出身大学ランキングトップというのは当然の結果だ。話し上手ではったりを利かす才能もあり、ビジネスマンにはぴったりの気性だ」との書き込みがネット上でみられている。