芸能

ガンダムファンにはおなじみ 歌手・森口博子の実力

歌手・森口博子のファンも多い(キングレコードHPより)

 放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、バラエティーだけではない、歌手・森口博子の実力を考察。

 * * *
 ディナーショーの人気度や料金ランキングが取りざたされる時期がやってきた。今年の目玉はなんといっても中森明菜で、「声も全盛期に戻った」とも報じられている。つまり体調がいいので“ドタキャン”の心配もなくなったということだ。

 彼女は小泉今日子、堀ちえみ、早見優、石川秀美ら、大手芸能プロダクションやレコード会社が「聖子に続け!」とばかりにイチオシを揃えた「花の82年デビュー組」の一人。前年10月にデビューしていた松本伊代も、この中に含まれている。

 新人賞は熾烈な争いで、デビューの年、中森明菜だけが無冠に終わっている。その後の歌手人生において、本当に色々なことがあった彼女だが、松田聖子と共に、いまも歌い続けている数少ない“アイドル”の一人だ。

 その「82年組」に「追いつき、追い越せ」でデビューした女性アイドルは、なぜか「バラドル」として活躍する者が多い。「おニャン子クラブ」の台頭で、音楽ランキングの主役は彼女たちになり、その一方で、『夕やけニャンニャン』(フジテレビ系)での素のトークがファンや視聴者にウケるように…。

 果たして、アイドルとしてデビューしたのに曲があまり売れなかったり、歌える場が少なかったりした松本明子、井森美幸、山瀬まみ、松居直美、島崎和歌子、そして森口博子らがバラドルとして活躍するようになったのだ。彼女たちの多くはなぜかモノマネが上手いという特徴もある。

 なかでも森口は、モノマネも器用にこなし、バラエティー番組の中での“なりきり”ぶりに人気が集まった。その証拠に、彼女はあのSMAPと共に人気番組『夢がMORIMORI』(同)に出演していた。このタイトルは、森脇健児、森口博子、そしてSMAPの森且行の頭文字からなり、『SMAP×SMAP』がスタートする前まで、SMAPが「バラエティーのいろは」を叩き込まれた番組と言える。

 つまり森口博子はSMAPにとって、「バラエティーの姉さん」的存在だった。バラドルの女性たちがそうであったように、SMAPも歌番組の激減により、バラエティーに活路を見出さざるを得なかったアイドル。なんとか爪跡を遺そうと必死に頑張っていた彼らに、森口はバラエティーのスピードや緩急、恥ずかしがらずにやり抜くことなどを身をもって教えていたのだと思われる。

「でも、彼らがアラフォーになってから御一緒したら、『森口さん、大丈夫ですか?』『もうちょっとですよ』などと、私の身体を気遣ってくれたり、労わってくれたりする言葉をかけてくれて…。月日を感じました」と森口は言う。そして「彼らは大丈夫」「尊敬している」とも。もっとも近くでSMAPを見てきた森口だからこその言葉だと思った。

関連記事

トピックス

タイと国境を接し、特殊詐欺の拠点があるとされるカンボジア北西部ポイペト。カンボジア、ミャンマー、タイ国境地帯に特殊詐欺の拠点が複数、あるとみられている(時事通信フォト)
《カンボジアで拘束》特殊詐欺Gの首謀者「関東連合元メンバー」が実質オーナーを務めていた日本食レストランの実態「詐欺Gのスタッフ向けの弁当販売で経営…」の証言
NEWSポストセブン
大谷と真美子さんの「冬のホーム」が観光地化の危機
《ベイビーが誕生した大谷翔平・真美子さんの“癒しの場所”が…》ハワイの25億円リゾート別荘が早くも“観光地化”する危機
NEWSポストセブン
まさか自分が特殊詐欺電話に騙されることになるとは(イメージ)
《劇場型の特殊詐欺で深刻な風評被害》実在の団体名を騙り「逮捕を50万円で救済」する手口 団体は「勝手に詐欺に名前を使われて」解散に追い込まれる
NEWSポストセブン
戸郷翔征の不調の原因は?(時事通信フォト)
巨人・戸郷翔征がまさかの二軍落ち、大乱調の原因はどこにあるのか?「大瀬良式カットボール習得」「投球テンポの変化」の影響を指摘する声も
週刊ポスト
公然わいせつで摘発された大阪のストリップ「東洋ショー劇場」が営業再開(右・Instagramより)
《大阪万博・浄化作戦の裏で…》摘発されたストリップ「天満東洋ショー劇場」が“はいてないように見えるパンツ”で対策 地元は「ストリップは芸術。『劇場を守る会』結成」
NEWSポストセブン
なんだかんだ言って「透明感」がある女優たち
沢尻エリカ、安達祐実、鈴木保奈美、そして広末涼子…いろいろなことがあっても、なんだかんだ言って「透明感」がある女優たち
女性セブン
同僚に薬物を持ったとして元琉球放送アナウンサーの大坪彩織被告が逮捕された(時事通信フォト/HPより(現在は削除済み)
同僚アナに薬を盛った沖縄の大坪彩織元アナ(24)の“執念深い犯行” 地元メディア関係者が「“ちむひじるぅ(冷たい)”なん じゃないか」と呟いたワケ《傷害罪で起訴》
NEWSポストセブン
過去の大谷翔平のバッティングデータを分析(時事通信フォト)
《ホームランは出ているけど…》大谷翔平のバッティングデータから浮かび上がる不安要素 「打球速度の減速」は“長尺バット”の影響か
週刊ポスト
電動キックボードの違反を取り締まる警察官(時事通信フォト)
《電動キックボード普及でルール違反が横行》都内の路線バス運転手が”加害者となる恐怖”を告白「渋滞をすり抜け、”バスに当て逃げ”なんて日常的に起きている」
NEWSポストセブン
16日の早朝に処分保留で釈放された広末涼子
《逮捕に感謝の声も出る》広末涼子は看護師に“蹴り”などの暴力 いま医療現場で増えている「ペイハラ」の深刻実態「酒飲んで大暴れ」「治療費踏み倒し」も
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン
松永拓也さん、真菜さん、莉子ちゃん。家族3人が笑顔で過ごしていた日々は戻らない。
【七回忌インタビュー】池袋暴走事故遺族・松永拓也さん。「3人で住んでいた部屋を改装し一歩ずつ」事故から6年経った現在地
NEWSポストセブン