『長篠・設楽原の戦い』をモチーフに開設した長篠設楽原PA
サービスエリア(以下、SA)やパーキングエリア(以下、PA)が進化している。
「高速道路が民営化されて10年が経過。以前は目的地に向かう途中でトイレ休憩などのために立ち寄る場所でしたが、各エリアとも個性的に進化し、わざわざ行きたくなる施設も増えています」(日本サぱ協会・山形みらいさん)。
そこで、新しく登場したSA&PAの注目ポイントを、山形さんと『全国SA・PA道の駅ガイド2016~2017』(昭文社)編集 舛木信太郎さんに聞いた。
名将・伊達政宗公を感じられる東北自動車道・菅生PA(下り線)を紹介しよう。仙台市への入り口にあり、みちのくの豊富な食材がそろう菅生SA。運営のネクセリア東日本営業部・東山玲子さんはこう解説する。
「“地元の美味しさに出会う場所”をコンセプトに、催事スペース『えん』では第1、3土曜、日曜に近隣から選りすぐった商品を販売する『来きてけ祭さい』を開催しています。11~12月は宮城県蔵王町で採れた野菜も売っているので、帰省土産にもぴったりです」
フードコートでは牛タンや三陸産の魚介をふんだんに使ったご当地グルメも充実。ショッピングコーナーみちのくに市『DATE-ICHIBA』では笹かまの名店女川の『蒲鉾本舗 高政』他、宮城県以外の東北のおみやげも。
伊達政宗の兜をイメージした建物は存在感大。中央部分には三日月を施したモダンな飾りがあり、外壁は黒で統一されている。
続いて紹介するのが、織田&徳川vs武田の戦国武将の戦を感じられるのが、新東名高速道路・長篠設楽原ながしのしたらがはらPA(下り線)だ。
長篠城を巡り、織田・徳川の連合軍と武田勝頼軍が合戦を交えた『長篠・設楽原の戦い』をモチーフに開設した長篠設楽原PA。
「上りは武田軍、下りは織田・徳川軍のイメージで、敷地内を見渡せる物見櫓や馬防柵も再現されています。いたるところに両軍の家紋が施されていて、それを探すのも楽しいですよ」(舛木さん)
塩スープに赤みそをトッピングした『信長赤味噌らーめん』(800円)や家康公が大好物だったという天然鯛の天ぷら2匹がのった「家康 鯛天丼」(1200円)などグルメも戦国を意識。
火縄銃の火薬や玉を運ぶ木箱をイメージした長篠設楽原PAオリジナルの『火縄銃玉薬箱 貯古齢糖煎餅』(432円)。中身のチョコレートクッキーも◎。さらに、下りのPA入り口を入ると、目に飛び込む織田&徳川の家紋が入ったのぼり旗。店内には戦国絵巻や火縄銃も展示されている。
※女性セブン2016年12月1日号