全国書店でベストセラー1位続出! 43万部突破のベストセラーとなっている佐藤愛子さんの著書『九十歳。何がめでたい』(小学館)。読者からは、絶賛の声が続々と届いている。
「故人となった大正生まれの祖母から語りかけられているような気分になりました。とにかく粋を感じます。私のような、いわゆるアラフォーにもPRしていってください! 元気をもらえました」(41歳・女性)
「家事などすることもたくさんあったのですが、手を止めて一気に読みました。全く同感のことが多く、よくぞ書いてくださったという思いです」(74歳・女性)
「母、89歳! 読んだら笑ってくれるかな…次々に起こる故障を笑いで明るく吹き飛ばせたらいい」(60歳・女性)
「自分が同じ年齢になった時、これほどしっかりしていて元気でいられるか。目標にしたいと思います。笑って泣いて、感動して一気に読みました」(78歳・女性)
「この世の中、何か違うぞ。何か変だぞ。ずっとモヤモヤしていました。この本で吹っ切れました。痛快あっぱれ大好きです愛子様」(72歳・女性)
全てを紹介できないのが残念でならないほど、『九十歳。何がめでたい』への熱い思いを綴ってくださった読者からのはがきの数は1400通を超える――このたび、またまた増刷が決定し、累計43万部を突破。11月に入っても勢いが止まらず、16日には「もういつ以来かわからないほど久し振り」と言うテレビ出演も果たした。『直撃LIVEグッディ!』(フジテレビ系)を見た視聴者からは、「とても93歳とは思えないほど美しい!」と、佐藤さんの美貌とピンと伸びた背筋、そして衰えぬ毒舌に、溜め息にも似た感嘆の声が多数聞かれた。
11月5日に93歳になった佐藤さん。それをただ「めでたい」とおっしゃらないことは承知の上で、恐る恐るインタビューを敢行した。
「93歳になった感慨? そんなもの、別にないですねぇ。私は80代というのが今から思うと、異常に元気だったんですよ。80代も、60代、70代と同じぐらい元気だったんです。それが、90の声を聞いた頃から急に耳が遠くなり、あちこちが痛くなりって、いきなり来たものだから、ものすごく衰えたというのが実感なんです。
普通の人は徐々に衰えるからこんなに不自由を感じないでしょうが。だから、何がめでたいって、本当にそう思います」
そんな佐藤さんが90歳を過ぎ、もはや満身創痍となって一度は断筆を宣言しながら、それを覆して綴ったのが本書『九十歳。何がめでたい』。
日に日に増していく体の故障をもユーモラスに綴り、社会に、テレビに、新聞の人生相談にまで怒りをしぼり出す本エッセイ集に対して冒頭のように、作家生活が70年に及ばんとする佐藤さんが「こんなことは初めて」と驚くほどの大反響が寄せられているのだ。
かの『週刊新潮』(11月17日号)が「卒寿を超えた今、再び大ブレーク中」と記事にするほど取材も殺到している。この現象について、佐藤さんご本人はどう感じているのか。
「なんで本が売れるんだろうと私自身、思っていますよ。私はもともと、それほど本が売れる作家じゃないんです。私にとっては、売れることじゃなくて、書くことが大切でしたから、静かに執筆に専念できる状況は居心地がよかったんです。だから今は周囲が騒がしいでしょう。居心地が悪いんですよ。
『佐藤愛子ブームが来ましたね』なんて言ってくる人もいますが、勝手に見当違いのことを言っているなと思うぐらいで、何も思いません。
曽野綾子さんなんて、年中100万部を突破するようなベストセラーを書いていますが、ブームが来たと騒がれないし、本人も泰然としているじゃないですか。それを思えば、この程度でブームが来たと言われても、私は恥ずかしいだけですよ」
※女性セブン2016年12月1日号