砂糖の300倍甘いとされる甘味料のステビアは南米原産のキク科の植物から抽出される。日本でもスポーツ飲料などに用いられているが、なんと血圧を下げる効果が報告されていた。
2003年、台湾・台北医学大学などが中心となって発表したのが、ステビアの成分、「ステビオシド」の降圧効果だ。20~75歳の軽い高血圧患者168人を対象に行なった調査では、1日3回ステビオシドを投与したところ、2年後には平均で上の血圧が150から140に、下の血圧が95から89に下がったという。石原クリニック院長・石原結實医師が解説する。
「詳細は明らかになっていませんが、ステビアが持つ甘味が脳に満足感を与えることで、副交感神経が活性化し、血圧を下げると推測されています」
かつてステビアには腹部膨満感や頭痛などの副作用も報告されていたが、甘味料として少量を摂取する分には安全性が示されており、厚労省も食品添加物としての使用を認めている。
※週刊ポスト2016年12月2日号