「まだ、聞いてないんです。周りはみんなわかっているけれど、ぼくはまだ知りたくないんで」
11月12日、『新・チューボーですよ!』(TBS系)に出演した落語家・二代目林家三平(45才)は、堺正章(70才)らに「おめでとう」の言葉とともに生まれて来る赤ちゃんの性別を聞かれ、照れ笑いを浮かべながらそう答えた。そして、「落語を聞くと、オチのところで妻のお腹を蹴るんです」と親バカぶりものぞかせる。
歴史と伝統ある林家一門の大事な継承者として一族の期待を一身に背負う存在なだけに、“大女将”海老名香葉子さん(83才)も「跡取りですよ! でも“名づけ親”にはならないつもりなの。これまであまりに多くの子の名前をつけてきたからね」と目を輝かせる。
香葉子さんは「昭和の爆笑王」として名を馳せた初代・林家三平(享年54)の妻。夫の死後は林家一門を「大黒柱」として必死で支えてきた。
その甲斐あってか、前述のとおり、香葉子さんの次男である三平は落語家としてはもちろん、バラエティー番組にも多数出演。『笑点』(日本テレビ系)の新メンバーとしても猛者揃いの先輩たちの中で異彩を放っている。
長男・林家正蔵(53才)は現在、市川海老蔵(38才)とともにドラマ『石川五右衛門』(テレビ東京)に家康役として出演している他、山田洋次監督(85才)が脚本・演出を手がける音楽劇『マリウス』にも出演が決まるなど、活躍の場を広げている。
そして香葉子さん自身も、一門の切り盛りをしながら、家族についてや自身の戦争体験について語る講演会で全国を飛び回る日々。そんな精力的な香葉子さんだが、実は7年前に左乳房にがんが見つかっていた。
◆「胸にしこりが…」医師の告知に、その場で「取ってください」と即答。家族は慌てて…
当時76才。「まさか自分が乳がんになるとは思っていなかった」と香葉子さんは振り返る。
「自分の子供4人はもちろん、その他に預かった子たちにも、飲ませていた自慢のおっぱいだったんです。私、保育所のように平気で子供を預かっちゃうの。近所の子たちだけじゃなくて、当時の笑点のディレクターの隣の家が火事になったときは飛んで行って、生まれて1週間の赤ん坊とその上の年子の姉妹を抱えて帰って、半年ぐらい面倒を見たりしましたね。お弟子の家内の具合が悪いときも、子供を預かったわね。