国内

法務大臣経験者は総理になれないというジンクスあり

総理になれない政治家のジンクスとは

 スポーツ選手をはじめとして、各界の業界人は「ジンクス」を重視している。科学的根拠については不明ではあるものの、様々なジンクスは政界にも存在する。

◆法務大臣は総理になれない

 「防衛大臣(防衛庁長官)経験者は総理になれない」というのは永田町ではよく知られたジンクスだが、これには中曽根康弘、宇野宗佑・元首相という例外がある。それに対して、現在まで歴代99人の法務大臣の中で総理になった人物は1人もいない。法相経験者には谷垣禎一・前総裁や高村正彦・現副総裁など自民党総裁選に出た実力者が少なくないが、それでも総理が生まれない。そのうち総裁の椅子が見えてきたら、就任を断わる人が出てきたりするかも。

◆総理になれない3ジンクス

【1】県議あがり
【2】参院議員出身者
【3】落選経験者

 自民党で長く破られなかった有名な3つのジンクスだ。田中角栄・元首相の言葉とされる。だが、ジンクスは破られるためにある。1987年の総裁選でその時がやってきた。出馬したのは島根県議から衆院議員になった竹下登氏、参院議員から衆院議員に転じた宮沢喜一氏、落選経験がある安倍晋太郎氏の3人で、誰が勝っても1つが破られる。

 この時は当時の中曽根康弘首相の裁定で竹下氏が後継総裁・総理に指名され、その4年後、宮沢氏も総理になった。だが、「落選経験者」が総理になるのは20年後の麻生太郎首相(2008年就任)まで待たなければならなかった。

※週刊ポスト2016年12月2日号

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