休日の午後、都内の住宅地にあるシェアハウスのリビングで居住者たちがくつろいでいる。そのかたわらで、彼らの会話に加わっているのが、このシェアハウスの管理人を務めるネコのニャロス。
「現在、ここには女性5名、男性8名の合計13名が暮らしています。男女がひとつ屋根の下で生活していたら当然ロマンスがあるでしょ、だって? テレビ番組じゃないんだから、そんなことは滅多にないよ」
ニャロスの仕事は主に、居住者の癒しの存在になること。年齢も職業もバラバラの人たちが、ニャロスがいることで共通の話題をもてる。
「とかいうと、ただここにいるだけみたいじゃないですか! 住んでるのは若い人ばっかりだから羽目を外しすぎないように目を配ったり、ゴミの分別や曜日のことを注意したり、管理猫がこんなに大変だとは思わなかったよ!」
そもそもここは猫のいないごく普通のシェアハウスだった。ところがここの居住者でこの物件を所有する会社の社員が「猫の管理人を!」と、ニャロスに白羽の矢が立った。
「彼は何か月も『猫が来るよ!』と宣言し続けたのになかなか決まらないから、『ネコネコ詐欺だ』って言われてたんだってさ」
管理人になって半年。ニャロスは今の生活に心から満足しているようだ。
【プロフィール】
名前:ニャロス ♂
年齢:3歳
種類:猫
勤務先: シェアカンパニー
職種:シェアハウスの管理人
主な仕事内容:シェアハウスの住人たちの風紀が乱れないように気を配る。
お給料:会社からの福利厚生で住む場所が提供されている。食事は主に居住者が用意してくれる。
好きなこと:食べることと、寝ること。
嫌いなこと:おなかを触られるのがイヤ。
現在の悩み:彼女が欲しい…。
将来の夢:このシェアハウスを、居住希望者が殺到するくらいの人気物件にしたい!!
撮影■山口規子
※女性セブン2016年12月15日号