ジョギングが健康に良いのはいうまでもないだろう。ただし、血圧の見地からは注意が必要だ。東京女子医大教授・渡辺尚彦医師が解説する。
「人によっては走るペースが速すぎて、かえって心肺に負担をかけてしまい、血圧が上がる。それよりも、帰宅時に自宅の最寄り駅の一駅手前で電車を降りて、ゆっくり歩いたほうが無理なく続けられて効果的です」
毎日のジョギングを習慣にしている人は特に留意すべきだという。イシハラクリニック院長・石原結實医師が補足する。
「楽しく走っているのならよいですが、もし義務感でジョギングをしていたり、記録を競って走っている場合には、それがストレスになって、さらに血圧を上げてしまう。普段から血圧が高めな人は、瞬間的に上で200mmHg近くまで上がってしまうことも考えられる」
健康のため良かれと張り切っても、それが毒になっては本末転倒である。
※週刊ポスト2016年12月16日号