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真矢ミキが語る 一杯のシチューからわかった人間同士の絆

真矢ミキが語る「シチューが教えてくれたこと」

 日々を共に暮らす夫婦の間でも、本音を抑えてコミュニケーションをとってしまうことはある。女優・真矢ミキさん(52才)が今回は、一杯のシチューに気づかされた夫の思いについて、語ってくれました。

 * * *
 その夜、私はやらねばならぬことを山のように抱えておりました。あれやってこれやって、あの人にお礼のメールして…、おおっと、明日の番組のためにあれも読んでおかなくちゃ! でも、全部やってるとまたもや睡眠時間が5時間を切ってしまうー!!

 そのとき、電話が鳴りました。スマホの画面には、夫の名前。それを目にした瞬間、もうひとつ重大な“やらねばならぬこと”を思い出しました。いや、忘れていたわけじゃないんだけど、頭の隅っこの方に置いて、チラチラと横目で眺めていたこと。そう、昨日夫に言った、

「明日はシチューかなんか作っておくね」

 というひと言。私は朝の番組をやっているので、夫の帰りが遅いときは「おやすみ」を言わないまま寝ちゃうことも多々ある。前の週はそういう夜が続いていて、流石にこりゃ妻としていかん、と私の心は動いていた。だから寝たあとでも温めて食べられるものを作っておこうと思ったわけです。

 そのときの彼のリアクションが「うん」という軽いものだったから、『作っておくねとは言ったけど、彼だってどれほど食べたいかわからない。もしかして押し売り? 睡眠時間を優先してもいいのではないか?』と今度は現実味ある心が動きだした。

 まさしくそんなことを思ったとき、彼から電話がかかってきたのですよ。彼の用件は、いま作っている舞台に必要な衣装を私が持っているかどうか?というもの。

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