アメリカ大統領選挙は、予想をひっくり返してトランプ氏が勝利しました。女性初の大統領なるかと注目されたヒラリーさんが敗れたのは残念ですが、日本の多くの家庭では、とっくの昔から「かかあ天下」が定着しています。そんな夫婦の実態を五・七・五の爆笑川柳でまとめた『きみまろ「夫婦川柳」傑作選』がついに文庫になりました。その出版を記念して、綾小路きみまろが新作川柳を一挙公開!
【トランプに 負けたダンナが スランプに】
アメリカ大統領選挙はトランプ氏がクリントンさんを破り、勝利しました。世界を驚かせた予想外の結果ですが、ご家族で楽しむトランプでは、予想どおり、ご主人が奥様に負け続けることが多いようです。ババ抜きをやっても、奥様は上手に手札を切るのです。
【ジョーカーを ヒラリ~とかわす ウチの嫁】
トランプさんの政治手腕については疑問視する声がありますが、ご主人の政治手腕は、疑問の余地なく奥様には及びません
【我が家では 序列も財務も 妻が上】
一方、東京では小池百合子都知事が「都民ファースト」を掲げ、孤軍奮闘中。家の中では「『メシと風呂 どちらにする?』と オレが聞く」というお父さんが孤軍奮闘しています。
【風呂ぐらい 「夫ファースト」 させてくれ】
でも「ドン」が支配するといわれる都議会と同様に、家庭にも「ドン」がいます。
【妻が「ドン」 口も態度も 体型も】
【カミさんが 仕切る我が家は 「伏魔殿」】
「美魔女だったら大歓迎だけどな」なんていっているご主人、奥様に怒られます。伏魔殿と呼ばれる都庁では“一歩間違えれば闇”の小池都知事に同情し、勝新太郎さんも任侠映画で呟いておりました。「つらい都政(渡世)だぜ……」と。
※週刊ポスト2016年12月23日号