女性として初の東京都知事就任から4か月あまり。小池百合子知事(64才)が打ち出していた東京オリンピック・パラリンピック会場の見直し問題では建設費用を大幅に削ったものの、すべて当初案通りの会場に落ち着く見通しだ。
11月29日の4者会合(都、組織委、IOC、国)では、小池知事が有明会場から横浜アリーナへの移転計画を明かしたバレー会場について「天敵」である森喜朗・大会組織委員会会長から「横浜が迷惑している」と釘を刺された。小池知事は「横浜はぜひやりたいと言っている」と反論したものの、結局バレー会場も有明に決定したと報じられ、メディアから「大山鳴動してネズミ一匹」との小池批判も飛び出した。
思わぬ「逆風」が吹き荒れているように見えるが、本人はいたって強気だ。
「批判なんて、承知の上ですよ。そのうち、東京湾に投げ込まれるかと思っているくらいですから。それくらいの覚悟でやっています。そもそも、都知事選に出るのは落選覚悟だったわけです。今どき、命を狙われることはないわけですから、(逆風の声にも)“それがどうかしましたか?”と言いたいですね」(小池知事・以下「」内同)
12月7日の都議会代表質問では、都議会自民党は慣例だった質問内容の事前通告をせず、本番で矢継ぎ早に質問を繰り返して、小池知事が答えに窮する場面が見られた。このやり方には憤懣やる方ない様子で反論する。
「実務上のことは事前に通告していただかないと、例えば『都道の何号線の工事について』といきなり聞かれてもわからないですよね。私は国務大臣として国会の予算委員会などで丁丁発止のやりとりをしてきましたが、少なくとも一問一答なんですよ。前もって何も知らされず20問以上続けて聞かれて、しかも質問内容が全部違うわけ。それらを全部自分でメモして書き取って答えるなんて、初めての経験でした。まあ、(その是非は)都民が判断すると思います」
「東京大改革」を掲げた就任から4か月、小池知事には何が見えてきただろうか。