2016年、女性としては初の東京都知事に就任し、連日メディアで取り上げられていた小池百合子知事(64)。来たる2017年には、より大きな波を起こしそうだ。
定員127の都議会のうち、最大会派の自民党は半数近くの60人を占める。都政運営をめぐって自民党と対立する小池知事は、2017年夏の東京都議会議員選挙で、自ら主宰する政治塾「希望の塾」の参加者から立候補者を擁立する考えを明らかにしている。ズバリ、噂される小池新党の結成はあるのだろうか。小池都知事に話を訊いた。
「これまでどおりの都議会が続くなら、都民の皆さんは納得しないと思います。だったら、これまでの都議会の枠を超えるべきですね。今は現職でも改革派のかたは多いし、『希望の塾』の参加者の中にも立候補したいというかたは大勢いらっしゃる。“学びたい”人を募集したら、そのうち8割は“選挙に出たい”という人だった。選挙に出たいという人の数が2000人以上いるわけで、私としては改革の仲間を増やしたい。実際にどうするかは、今後の政治情勢などで変わっていきます」(小池知事、以下「」内同)
明言は避けたものの、小池新党の結成を視野に入れる小池知事。その旗印はあくまで「改革」であると言う。
「私が選挙に出てほしいのは、改革を実行する人です。こういう場合、大体、1度目の選挙はラッキーで通りますが、2度目から崩れていく。だから、2度目もきちんと当選する人じゃないとダメですよね。始めはよくても途中から何かにのみ込まれる人とか、たくさん見てきましたから、私」
小池知事自身、政界の荒波を泳いできた。日本新党ブームに乗って衆議院議員に当選し、自由党、保守党などの政党を渡り歩き、2005年の郵政解散では自民党の「刺客」となった。2016年の都知事選挙にいち早く立候補したのも、彼女の政治的嗅覚のなせる業だ。
一方で前出の郵政解散や2009年のマニフェスト選挙では、時代の追い風に乗った政党が大勝したが、すぐにブームは過ぎ去り、多くの新人議員が2度目の選挙で落選した。
はたして、選挙に続けて当選する候補者を選ぶ「眼力」が彼女にあるのか。そんな意地悪な問いかけをすると、小池知事は短くこう答えた。
「それはいろんな方法を考えます。もう、長年生きていますし、私は(笑い)」
あふれる自信こそが、小池百合子たるゆえんなのだろう。
改革すべきメニューはすでに出そろい、あとは実行するのみと小池知事は声を一段と張って語った。
「目の前にある問題について、対処法をこねくり回す時期はもう終わったと思っています。日本人は我慢しすぎなので、言うべきことは言ったほうがいい。それが政治の現場です。私が東京都知事になったからには、これまでにないスピードで変えていきたいですね」
そう誓ったのち、彼女はこう付け加えた。
「まあ、リーダーですから」
※女性セブン2017年1月1日号