羽織袴姿の香川照之(51才)の横に、白い着物に白い帯を結んだ知子夫人が並ぶ。今から4年前、香川が「九代目市川中車」を襲名して初めて臨んだ後援会のパーティーの一幕だ。実はその頃から、夫婦の仲は壊れ始めていた──。
香川が12月14日、離婚を発表した。元CAの知子さんと結婚、1男1女に恵まれたが、21年の結婚生活だった。
「きっかけは、香川さんの『梨園入り』でした」と語るのは、香川家をよく知る人物だ。
「もともとは長男・政明くんを“将来の猿之助”として歌舞伎役者に育てるという話だった。それは奥さんも認めて協力していました。ところが、香川さん自身も梨園に興味を持ち始め、市川海老蔵さん(39才)と共演した映画の試写会で一緒に歌舞伎座の舞台に立つと、いてもたってもいられなくなった。断絶状態だった父・市川猿翁(77才)と和解すると、すっかり自分も梨園入りする気満々になったんです」
知子さんは大反対。周囲には「どう言ったら諦めてくれるでしょう」と困り果てて相談していたというが、結局、香川は梨園入りを決めた。
「知子さんには“決まったから”の事後報告。そのとき知子さんはかなりのショックを受け、“こんな仕打ちをする夫はもう信じられない”と漏らしていました」(同前)
梨園入りは、本人ひとりの話ではない。“途中参加”では梨園の妻も大変だし、息子までつらい思いをするかもしれない。さらに追い打ちをかけるように、妻の苦悩が続く。
「香川さんが猿翁さんを家に呼び、同居を始めたんです。猿翁は脳梗塞を患ったことがあり、調子の悪い時には介護が必要な状態になる。でも、舞台、映画、ドラマに忙しい香川さんはわれ関せず。もともと細身の知子さんですが、その時期に8kgほどもやせてしまったそうです」(同前)
香川が梨園入りしたすぐ後、3年ほど前に夫婦は別居状態に。慣れない女将さん業を無理してこなしていた知子さんだったが、その頃からは息子がどんなにいい役をもらっても劇場に姿を見せず、半年ほど前からは息子の学校行事にも来なくなっていた。
「当初は話題づくりかと思われていた香川の中車襲名ですが、今では“芸でお客を呼べる役者”になった。並々ならぬ努力の結果です。自宅に作った稽古場でほとんど寝ずに稽古をしているという話ですよ」(歌舞伎関係者)
妻の苦労ははかりしれない。
※女性セブン2017年1月5・12日号