コラム

ドル安円高が見込まれる2017年 割安に金投資できる好機

日本の投資家にとっては金投資の好機

 1トロイオンス(31.1グラム)=1300ドルを超える勢いをみせていた金相場もトランプ氏の当選以来、下落基調にある。こうした状況の中、日本人はどのような投資戦略を持つべきか、金の動向に詳しい豊島逸夫氏が解説する。

 * * *
 金はそもそも生産量が限られるなか、不安要因の事欠かない世界情勢もあって、長期的な上昇シナリオは十分考えられる。だからこそ私は「ドル建て金価格は2020年までに1700ドルに達する」という長期見通しをかねてから立てており、現在は2016年から始まった長期上昇トレンドの最中にあると位置付けている。

 ましてや2017年は「ドル安円高」トレンドが見込まれる。円高と聞くと、デメリットばかりに思えるかもしれない。とりわけ円建て金価格で取引する日本人にとっては、ドル建て金価格が上昇しても円高で相殺されるため、短期売買ではうまみがないだろう。

 しかし、先まで見通せば、2017年はドル建て金価格が上昇しても円建て金価格は円高でさほど上がらないので、むしろ金を割安で買える好機といえるのだ。

 加えていうと、2017年は円高トレンドだとしても、それは短期的な見方にすぎない。少子高齢化をはじめ日本が抱える諸問題を考えると、今後は円売り要因ばかりが目立ち、長期的には円安傾向にならざるを得ない。

 そうなると、仮に今後ドル建て金価格が2000ドルに達し、控えめに見ても1ドル=120円となった場合、国内金価格は1グラム当たり7000円を突破してもおかしくないのである。

 もっとも金は市場で取引される以上、価格変動リスクは常に付きまとう。トランプ大統領誕生のように「まさか」の事態はいつ起こることも限らない。

 だからこそ、こと金投資においては少しずつ「純金積立」で買いためておいて、長期保有することが鉄則といえる。一見地味に映るかもしれないが、「純金積立」にはまとまった資金で買い増すことができる「スポット購入」という方法もある。金価格が下落した際、試しに買い増してみるくらいのスタンスで臨むことができれば、将来の大きな果実につながるに違いない。

マネーポスト2017年新春号

関連記事

トピックス

ジョーカーの仮装でポーズをとる市村優汰(Instagramより)
《ハロウィン前日の夜に…》市村正親・篠原涼子の俳優長男が警察トラブル 女性から“触られた”と通報され事情聴取
女性セブン
大河出演にあたりスタッフも驚きの「誓い」を立てていたという吉高由里子(写真/共同通信社)
《結婚&引退説はどうなる?》芸能界有数の酒豪・吉高由里子、大河ドラマ座長として「断酒宣言」していた 撮影現場で見せた“成長”
週刊ポスト
焼き鳥店に揃って入った亜希と清原和博
《離婚から10年》清原和博と亜希が長男・正吾の大学野球最後の試合の夜に食事会、千鳥足の元夫を亜希が支える場面も また一歩近づいた元夫婦の距離
女性セブン
司忍組長も傘下組織組員の「オレオレ詐欺」による使用者責任で訴訟を起こされている(時事通信フォト)
【名門暴力団が“闇バイト”に組織的関与か】世間の喧騒も「何で大騒ぎしているんだ」とヤクザたちが涼しい顔のワケ…「ガサ入れなんて珍しくもない」
NEWSポストセブン
昨年に黒木メイサとのクリスマス離婚を発表した赤西仁
《クリスマス離婚から1年》赤西仁「20代の密会美女」を呼び寄せて“軍団パーティー”で紹介した西麻布の夜
NEWSポストセブン
「闇バイト」で逮捕された本橋日尚太容疑者(23)。ホスト時代に抱えていたトラブルとは──。(本人SNSより)
《葛飾・闇バイト強盗致傷》「飲むと手がつけられない」“酒グセ”を理由に2度の解雇…従業員が明かした本橋日尚太容疑者のホスト時代「名古屋では新人王」
NEWSポストセブン
被害者の村上隆一さんの自宅玄関
「『霊媒師JUN』の予言を聞いて、呪いを解くには殺すしかないと思った」宮城県・柴田町殺人事件で被告男女が語った驚愕の殺害動機
NEWSポストセブン
複数の店舗が摘発された「松島新知」
《女性1000人規模が働く松島新地》売買春場所の提供で大阪府警が“聖域”を摘発し関係者激震「ホストの客に売春させる“マッチポンプ”で荒稼ぎを…」
NEWSポストセブン
華やかな暮らしから一転、刑務所の中で誕生日を迎えた(GettyImages)
《周りを囲みテーブルの上で行為を強要も》豪華なセレブから囚人へ…ディディ、刑務所で迎えた55歳の誕生日の献立
NEWSポストセブン
大河ドラマ『どうする家康』では主演を務めた
《口髭グラサン姿をキャッチ》激変の松本潤、港区女子とテキーラ片手に“山手線ゲーム” 後輩・赤西仁と急接近した西麻布の夜
NEWSポストセブン
須藤早貴被告と野崎幸助さん(右:吉田隆/共同通信イメージ)
「ろう人形みたいになってた」須藤早貴被告が初めて語った“紀州のドン・ファンの最期”「座ってる社長に『まだ起きてるの?』と呼びかけたら…」【裁判員裁判】
NEWSポストセブン
九州場所
《九州場所に「溜席の着物美人」の姿が!》本人は「皆勤します」「着物は40枚持ってきました」と語り、控え行司を挟んで反対側に「四股名ワンピース女性」も
NEWSポストセブン