2016年シーズン、広島に独走優勝を許した巨人は、矢継ぎ早の超大型補強をおこなった。しかし、同じポジションに多数の有力選手が積み上がる状況が生まれている。中でも異様に映るのは、レギュラー候補が7人も重複するセカンドだろう。
「高橋由伸監督は、今回のドラ1の吉川尚輝(21、中京学院大)を学生時代に守っていたショートではなく、セカンドで使うとしている。ただ、競争相手にはここ数年のFAで獲得した脇谷亮太(35)や片岡治大(33)がいるし、生え抜きには寺内崇幸(33)や4番を打たせたこともある中井大介(27)、由伸監督の“秘蔵っ子”といわれた辻東倫(22)がいる」(巨人担当記者)
さらに昨オフにロッテから移籍してきたクルーズ(32)も本職はセカンドだ。しかし、年俸2億4000万円で2年契約の2年目となるクルーズは「一軍にすらいられないのでは」(同前)といわれる。
元楽天の内野手・マギー(34)や米大リーグ・マリナーズの右腕・カミネロ(29)が加入したことで、巨人の主な外国人選手は投手3人、野手3人。一軍登録は4人までなのでクルーズが枠からあぶれるとみられているのだ。開幕二軍が濃厚の選手に2億4000万円とは、なんとも贅沢な布陣である。
※週刊ポスト2017年1月1・6日号