女子ゴルフ界の主役は2016年もイ・ボミ(28)だった。2年連続賞金女王に輝いた実力はもちろん、愛らしいルックスと笑顔で人気を不動のものとしている。
ただ、母国・韓国では「ここ2年の大活躍は、近くに“ライバル”の存在があったから」(現地紙記者)といわれている。2015年から日本ツアーに本格参戦したキム・ハヌル(28)である。
ショートゲームが得意なイ・ボミとは対照的に、170センチの長身から繰り出すロングドライブが武器。デビュー当時からいつもミニスカートなのがトレードマークで、今季は賞金ランキング4位に入った。
同い年の2人はジュニア時代からライバル関係。プロツアー参戦後は、イ・ボミが2010年に韓国ツアー賞金女王になって翌年から日本ツアーに参戦すると、キム・ハヌルは2011年と2012年に韓国で賞金女王を獲得している。
そのキム・ハヌルの日本ツアー参戦がイ・ボミから4年も遅れたことには理由がある。「韓国ではキム・ハヌルのほうが人気」だからだという。
「先にファンクラブができたのはキム・ハヌル。韓国ではスポンサーも彼女のほうが多い。早く賞金の高い日本ツアーに参戦したかったのに、人気者をスポンサー企業が手放さない状況が続いていたのです」(同前)
イ・ボミは2016年、韓国内のライバルたちに世界ランキングで後れを取って、常々「夢」と語る五輪出場を逃した。そうした中で母国の同年代ライバルに“負けられない”と対抗心を燃やし、それが好成績につながっているというのだ。
「2016年シーズンの開幕2戦目の『ヨコハマタイヤPRGRレディス』(3月11~13日)では、第2ラウンドでハヌルと同組になると、気温10度の中、イ・ボミもミニスカートで登場。ハヌルが“ミニスカが私のスタイル”と報道陣にコメントしたことを受けての“応戦”だった。プレー面でも刺激を受けたのか、接戦を制してイ・ボミが優勝しています」(ツアー関係者)
ゴルフもルックスも“切磋琢磨”してもらえれば、2017年もファンの楽しみがますます増えそうだ。
※週刊ポスト2017年1月1・6日号