2016年内をもって解散を発表したSMAP。これまで5人と共に歩んできたファンは、涙にくれる日々が続いている。長年彼らを取材してきた本誌関係者にとっても思い出深いグループだ。
25年間、SMAPを見続けてきたカメラマンTが、初めてSMAPを知ったのは、まだその名前がつく前。1998年、光GENJIのコンサートでのことだ。バックダンサーを務める彼らが、ご挨拶がてら1曲披露しようとステージの前へ出ると、会場から「帰れ」コールが起きたというのだ。
「最初は“カエレ”っていうニックネームの子がいるのかと思ったんです。でもそのうち、『ああ、そういう意味か』って。残酷だな、と思いましたけど、6人とも健気に、負けずに歌っていました。あそこでファンになった人も多いんじゃないのかな。とくに上の2人(中居正広と木村拓哉)は悔し涙を目にためているようにも見えて絶対に見返してやるという気概をもっているように思いましたね」
そんなつらい時代のことを、彼らはよく覚えているようだ。
「ドラマ『味いちもんめ』の撮影(2013年)に行ったときです。撮影現場から楽屋に引き上げるっていうんで、スタッフも取材陣もみんなで移動してたら、後ろから急に『ねえ! ねえ!』って中居くんが追いかけてくるんですよ。当時、うちは倖田來未(34才)との噂を書いてたから、正直『あっ』と思ったんです。文句を言われるのを覚悟してたら、『オレたちのこと、ガキの頃から撮ってくれてるでしょ』ってねぎらってもらって。正直、面くらうほど感心しましたね」
カメラマンTが鮮明に思い出すのは、デビューして間もない頃のSMAP撮影現場。
「ダンスの稽古場で撮ったんです。デビューして3年もたってないうちだったな、確か。中居くんと木村くんはとにかく器用な子で。カメラを向けると、椅子にまたがるだけなのに、ぱっとかっこいいポーズをとれるんです。
そんな2人に負けじと思ってか、稲垣くんからは、『カメラマンさん、ぼくのことは外で撮ってください』と言われて、外に行かされましたね(笑い)。こだわるヤツだなあと思いましたね。草なぎ剛くん(42才)と香取慎吾くん(39才)は、まだ小学生とか中学生だから。お兄さんたちの見様見真似って感じでしたね」
当時取材していた記者は、ランドセル姿の香取が目に焼きついて離れない。
「ランドセルを背負って稽古場に来てましたからね。草なぎくんと香取くんが緑山スタジオから手をつないで駅まで帰ったり、本当にほほえましくて(笑い)。ただ、香取くんはジャニーズが忙しすぎたんでしょう。『友達がなかなかできなくて、毎日ひとりで木にのぼって、遠くを見ていた』って話をしていたことがあって。夢のその先を見つめていたということだったんですよね。今でも、香取くんの姿を見ると、SMAPが彼にとってどれだけ心のよりどころになっていたんだろう…って胸がきゅっとなります」
※女性セブン2017年1月5・12日号