国際情報

中国不動産バブルで「偽装離婚」が流行した結果

不動産バブルが夫婦を変えることも

 お金に振り回されると人生ロクなことにならないという事例のひとつといえるのかもしれない。中国の情勢に詳しい拓殖大学海外事情研究所教授の富坂聰氏が指摘する。

 * * *
 2016年における中国経済の大きな課題といえば過剰生産への対応であった。いわゆる国有企業改革であるが、そうしたメニューが次々と話題を集めた一方で、政府が対応に苦慮したのが不動産バブルへの対応であった。

 昨年は年初から上海や北京など各省都に準ずる一線都市と呼ばれる都市で不動産価格が爆騰し始め、夏ごろには中国の不動産王と呼ばれる万達グループの王建林氏が「(不動産価格高騰)の理由が誰にも分らない」と答えて人々を驚かせた。

 この不動産価格の高騰の原因は、これまでもいろいろ指摘されてきたが、個人の投資家のマンション投資も、その大きな要因であることは間違いない。そのため政府は、一つの家庭が二つ目のマンションを購入する際には融資受けられる条件を厳しくするなどして、その対策としてきたが、この規制をかいくぐるために流行したのが、いわゆる「偽装離婚」であった。つまり、一度離婚して2人が一つずつマンションを購入した後に、再び結婚するのである。

 これが可能な前提は、いうまでもなく夫婦の絆が強いことであった。もちろん、ここ数年間、問題が大きく報じられたことはなかった。

 しかしここにきて懸念はついに現実となったようなのだ。『鄭州晩報』(2016年10月12日付)の記事のタイトルは、〈夫がマンション購入のため「偽装離婚」 妻はマンションをもって別の男に嫁ぐ〉である。こうした現象はいまや全国的な問題になっているという。

関連キーワード

トピックス

女優の趣里とBE:FIRSTのメンバーRYOKIが結婚することがわかった
女優・趣里の結婚相手は“結婚詐欺疑惑”BE:FIRST三山凌輝、父の水谷豊が娘に求める「恋愛のかたち」
NEWSポストセブン
タレントで医師の西川史子。SNSは1年3ヶ月間更新されていない(写真は2009年)
《脳出血で活動休止中・西川史子の現在》昨年末に「1億円マンション売却」、勤務先クリニックは休職、SNS投稿はストップ…復帰を目指して万全の体制でリハビリ
NEWSポストセブン
中川翔子インスタグラム@shoko55mmtsより。4月に行われた「フレンズ・オブ・ディズニー・コンサート2025」には10周年を皆勤賞で参加し、ラプンツェルの『自由への扉』など歌った。
【速報・中川翔子が独立&妊娠発表】 “レベル40”のバースデーライブ直前で発表となった理由
NEWSポストセブン
『ザ・ノンフィクション』に出演し話題となった古着店オーナー・あいりさん
〈一緒に働いている男性スタッフは彼氏?〉下北沢の古着店社長・あいりさん(20)が明かした『ザ・ノンフィクション』の“困った反響”《SNSのルックス売りは「なんか嫌」》
NEWSポストセブン
“凡ちゃん”こと大木凡人(ぼんど)さんにインタビュー
「仕事から帰ると家が空っぽに…」大木凡人さんが明かした13歳年下妻との“熟年離婚、部屋に残されていた1通の“手紙”
NEWSポストセブン
太田基裕に恋人が発覚(左:SNSより)
人気2.5次元俳優・太田基裕(38)が元国民的アイドルと“真剣同棲愛”「2人は絶妙な距離を空けて歩いていました」《プロアイドルならではの隠密デート》
NEWSポストセブン
『ザ・ノンフィクション』に出演し話題となった古着店オーナー・あいりさん
《“美女すぎる”でバズった下北沢の女子大生社長(20)》「お金、好きです」上京1年目で両親から借金して起業『ザ・ノンフィクション』に出演して「印象悪いよ」と言われたワケ
NEWSポストセブン
奈良公園で盗撮したのではないかと問題視されている写真(左)と、盗撮トラブルで“写真撮影禁止”を決断したある有名神社(左・SNSより、右・公式SNSより)
《観光地で相次ぐ“盗撮”問題》奈良・シカの次は大阪・今宮戎神社 “福娘盗撮トラブル”に苦渋の「敷地内で人物の撮影一切禁止」を決断 神社側は「ご奉仕行為の妨げとなる」
NEWSポストセブン
“凡ちゃん”こと大木凡人(ぼんど)さんにインタビュー
《“手術中に亡くなるかも”から10年》79歳になった大木凡人さん 映画にも悪役で出演「求められるのは嬉しいこと」芸歴50年超の現役司会者の現在
NEWSポストセブン
花の井役を演じる小芝風花(NHKホームページより)
“清純派女優”小芝風花が大河『べらぼう』で“妖艶な遊女”役を好演 中国在住の実父に「異国まで届く評判」聞いた
NEWSポストセブン
第一子を出産した真美子さんと大谷
《デコピンと「ゆったり服」でお出かけ》真美子さん、大谷翔平が明かした「病院通い」に心配の声も…出産直前に見られていた「ポルシェで元気そうな外出」
NEWSポストセブン
2000年代からテレビや雑誌の辛口ファッションチェックで広く知られるようになったドン小西さん
《今夏の再婚を告白》デザイナー・ドン小西さんが選んだお相手は元妻「今年70になります」「やっぱり中身だなあ」
NEWSポストセブン