「芸能スキャンダルに携わる仕事を始めて25年。正直、2016年ほど忙しい年はありませんでした」と語るのは18年連続女性週刊誌No.1を守り続ける『女性セブン』の川島雅史・編集長だ。
SMAP解散、ゲス不倫をはじめとする数々の不貞、など、この1年は芸能ニュースが世間を騒がせ続けた。だが、日頃あまり女性誌やワイドショーを見る機会のない週刊ポスト読者は、意外とその詳細を知らなかったりするのではないか……。今回、そんな読者のために『週刊ポスト増刊2017新春スペシャル』では「女性セブン・週刊ポスト出張所」を開設した。
ベッキーに匹敵するインパクトを世に与えたのは、乙武洋匡氏の不倫スキャンダルだ。妻と幼い子供3人がいながら、女優の黒木華似の20代後半の美女と海外旅行に赴き、他にも複数の女性と「不適切な関係」があったと『週刊新潮』に報じられた。
『女性セブン』(4月14日号)は騒動直後に妻・仁美さんの告白を報じた。
〈私は日常生活に困難を抱える彼と生活する大変さをわかって結婚したつもりでしたが、子供を育てる中で、手足のない体をぞんざいに扱ってしまったことで、彼がとても屈辱的な思いをしたこともあったと思います〉
「先天性四肢切断」という障害を抱えて、着替えやトイレ、風呂、そして“性の処理”も一人ではできない夫を24時間フルサポートしながら、3人の子育てまでこなす仁美さんの日常を女性目線で報じた。川島編集長が振り返る。
「取材して分かったのは、乙武さんのようなハンディキャップを持つ夫の生活をサポートする妻の大変さです。我々の想像をはるかに超えた過酷さであり、単なる不倫報道というより障害を持つパートナーを支える難しさを考えさせられた」