中国の国家機関が選んだ2016年の中国国内の漢字は「規」で、流行語大賞には「小目標(小さな目標)」が選ばれた。いずれも、中国の反腐敗運動や経済政策が反映されている。また、国際的な漢字と流行語は、それぞれ「変」と「一帯一路」で、前者はトランプ現象や英国の欧州共同体(EU)離脱を意識したもので、後者は習近平指導部の経済・国際政策の一つで、いずれにしても例年通り官の色が濃い言葉となっている。中国新聞網が報じた。
「規」は党員が守る「規則」「規定」や「法規」などからとられたもので、中国が2016年も反腐敗運動を推進したことが背景にある。
「小目標」は経済成長李の達成などを表しており、「一帯一路」は習近平政権が主導してアジアインフラ投資銀行(AIIB)を創設して、陸と海のシルクロードに沿ってアジア全体を開発するという政策だ。
これを一つにまとめると、新しい「規」則の下、「小さな目標」を達成し、国際的にも局面が「変」化するなかでも、中国は「一帯一路」を成し遂げた、と2016年を総括している。
また、党機関紙「人民日報」日本語版(電子版)によると、「流行語トップ10」には「長征精神」、「両学一做」、「G20杭州サミット」、「南中国海」、「リオデジャネイロ五輪」、「EU脱退」、「米国大統領選挙」、「崔順実ゲート事件」、「天宮二号」、「アルファ碁」が入った。
「新語トップ10」には、「両学一做」、「減産」、「スタンプ(SNS)」、「究極のパワー」、「アルファ碁」、「ネット大作映画」、「摩拜単車(mobike)」、「山寨社団(中国国内で関連部門の登録をしていない海外設立の違法団体)」、「吃瓜群衆(野次馬)」、「崔順実ゲート事件」が入った。
一方、日本の2016年の漢字は「金」だったが、マレーシアは「貧」、シンガポールは「変」、台湾は「苦」だった。