注目のプロ野球2017年シーズン。昨年日本一となった北海道日本ハムファイターズにおいて、日本ハムファンのみならずプロ野球ファン最大の関心事は、昨季、「リアル二刀流」でチームを日本一に導き、MVPに輝いた大谷翔平(22)がさらなる飛躍を遂げるかだ。
日本ハムの栗山英樹監督は年末のラジオ収録で、来季の大谷の起用法について思わせぶりな発言をした。
「今までと違う形を考えないといけない。(大谷が)米国でも二刀流でやることを認められる選手になり、最高評価を得てほしいとの願いがベースにある」
昨季までの大谷の“二刀流“は、「登板翌日と登板前2日間は野手として出場しない」のが原則だった。日曜に登板したら移動日を挟み、火、水、木とDHで出場。金、土は試合を休んで日曜の登板に備える。
しかも昨年は7月に右手のマメを潰し、2か月間登板を回避、野手に専念した。結果、規定投球回数にも規定打席にも届かなかった。
「大谷が投打でタイトル争いに絡めなかったことが唯一の心残り。だから栗山監督は今季、日曜に投げたら、火~土曜までDHで出場させ、日曜にマウンドに上げる『二刀流フル回転』を考えているはず。これなら投手で30試合先発、DHで105~120試合に出場できて、両方とも規定に到達する。最多勝と首位打者のダブル獲得も夢じゃない」(球団関係者)
もはや野球マンガの世界だが、“大谷なら本当に実現してしまいそう”と思えるから怖ろしい。
撮影■山崎力夫
※週刊ポスト2017年1月13・20日号