〈いつまでも女の魅力を失わないなんて 貴女は本当に不思議な人ですね〉──ノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊氏が由美かおる(66)に初めて会った時、感嘆のあまり贈った言葉である。芸能生活50年を超えた今も、由美はデビュー時と変わらないB86・W57・H86というスリーサイズを保ち、芸能界の第一線で活躍している。
「ずっと忙しかったです。ダラッとしていることは好きじゃなくて、大変なことを乗り越えるのが好きなんです。だから、あまりストレスを感じないの」(由美。以下「」内同)
笑顔で元気いっぱいに喋る。1966年、師・西野皓三が企画・構成・振り付けをした『11PM』のショータイムで踊る姿を見た石原裕次郎が「共演したい」と番組宛に電話。この日から15歳の少女はスター街道を突っ走ることになる。相手役を務めた映画『夜のバラを消せ』の撮影中は裕次郎邸に宿泊した。
「関西から出てきた私に、まき子夫人が『我が家にいらっしゃいよ』と声をかけてくれ、マネージャーと2人で泊まることになったんです。毎朝、お弁当を作っていただき大変お世話になりました。裕次郎さんには、初めてお会いした時に八重歯が可愛らしかったので『リス』というあだ名をつけたんです。私、見た瞬間に思ったことを言っちゃう性格なんです(笑い)」
翌年には西野バレエ団の金井克子らと「レ・ガールズ」を結成する。メンバーの関係を聞くと、笑顔を交えながらも淀みない口調で答えた。
「プライベートでは仲良しですが、仕事に関してはライバル意識がありました。そうでないと、良い作品は作れません。なあなあではダメ。最近会うことはないですが、年賀状のやり取りを続けているメンバーもいます」