スポーツ

未来の箱根駅伝スター候補 黄金世代は2001年生まれ

21世紀生まれが箱根路を走るのももうすぐ

 箱根駅伝の人気は高まるばかり。今年も各大学の精鋭が箱根路でしのぎを削ったが、大学駅伝シーズンを通して最新情報を本誌でレポートしてきた「EKIDEN NEWS」の“博士”こと西本武司氏は、すでに未来を見据えている。

 * * *
 陸上長距離の「ゴールデンエイジ」は2001年生まれの現在の中学3年生である。彼らの成長こそ、最も楽しみに見ているところだ。その世代の筆頭は佐々木塁(岩手・河南中)。2014年、ジュニア五輪1500mを中1日本最高記録で制すると、2015年にも中学2年最高記録で優勝。さらに昨年7月の岩手県中学総体1500mで3分53秒の国内中学記録を叩き出した。

 怖ろしいのは佐々木以外の選手も凄いことだ。2016年8月の全国中学校体育大会(松本市)の1500m決勝で佐々木は4位。トップは佐々木のベストとわずか0.8秒差の服部凱杏(愛知・千種中)だった。

 同レース2位の馬場勇一郎(愛知・上郷)は7月に800mの中学記録を更新したばかり。同3位の林田洋翔(長崎・桜が原)は10月に3000mの中学記録を塗り替えた。箱根のスターたちが中学時代に作った記録を次々と塗り替える怪物世代なのだ。

 8月の全中では中3による1500m決勝の直前、雨で競技が一旦中断した。「雨の全中」は怪物が生まれるサインだ。

 私の脳裏には10年前の全中の決勝直前の雷雨の記憶が蘇った―雨の中、唯一人アップを続けたのが当時、東京・金井中の大迫傑で、現場でその姿に惚れ込んだのが当時の佐久長聖高・両角監督である。大迫が佐久長聖から早稲田大に進んで箱根のスターになり、世界へ飛び出したのは周知の通りだ。

 東京五輪の陸上長距離で活躍が期待される筆頭は間違いなく大迫だ。そしてゴールデンエイジはその年、大学に入学、「東京の次」を狙うのだろう。かくして箱根駅伝を軸にした選手たちの物語は続く。だから2018年の箱根も、その先の箱根も、私たちはずっと、待ちきれないのだ。

※週刊ポスト2017年1月13・20日号

関連記事

トピックス

佳子さまと愛子さま(時事通信フォト)
「投稿範囲については検討中です」愛子さま、佳子さま人気でフォロワー急拡大“宮内庁のSNS展開”の今後 インスタに続きYouTubeチャンネルも開設、広報予算は10倍増
NEWSポストセブン
「岡田ゆい」の名義で活動していた女性
《成人向け動画配信で7800万円脱税》40歳女性被告は「夫と離婚してホテル暮らし」…それでも配信業をやめられない理由「事件後も月収600万円」
NEWSポストセブン
大型特番に次々と出演する明石家さんま
《大型特番の切り札で連続出演》明石家さんまの現在地 日テレ“春のキーマン”に指名、今年70歳でもオファー続く理由
NEWSポストセブン
NewJeans「活動休止」の背景とは(時事通信フォト)
NewJeansはなぜ「活動休止」に追い込まれたのか? 弁護士が語る韓国芸能事務所の「解除できない契約」と日韓での違い
週刊ポスト
昨年10月の近畿大会1回戦で滋賀学園に敗れ、6年ぶりに選抜出場を逃した大阪桐蔭ナイン(産経新聞社)
大阪桐蔭「一強」時代についに“翳り”が? 激戦区でライバルの大阪学院・辻盛監督、履正社の岡田元監督の評価「正直、怖さはないです」「これまで頭を越えていた打球が捕られたりも」
NEWSポストセブン
ドバイの路上で重傷を負った状態で発見されたウクライナ国籍のインフルエンサーであるマリア・コバルチュク(20)さん(Instagramより)
《美女インフルエンサーが血まみれで発見》家族が「“性奴隷”にされた」可能性を危惧するドバイ“人身売買パーティー”とは「女性の口に排泄」「約750万円の高額報酬」
NEWSポストセブン
現在はニューヨークで生活を送る眞子さん
「サイズ選びにはちょっと違和感が…」小室眞子さん、渡米前後のファッションに大きな変化“ゆったりすぎるコート”を選んだ心変わり
NEWSポストセブン
悠仁さまの通学手段はどうなるのか(時事通信フォト)
《悠仁さまが筑波大学に入学》宮内庁が購入予定の新公用車について「悠仁親王殿下の御用に供するためのものではありません」と全否定する事情
週刊ポスト
男性キャディの不倫相手のひとりとして報じられた川崎春花(時事通信フォト)
“トリプルボギー不倫”の女子プロ2人が並んで映ったポスターで関係者ザワザワ…「気が気じゃない」事態に
NEWSポストセブン
すき家がネズミ混入を認める(左・時事通信フォト、右・Instagramより 写真は当該の店舗ではありません)
味噌汁混入のネズミは「加熱されていない」とすき家が発表 カタラーゼ検査で調査 「ネズミは熱に敏感」とも説明
NEWSポストセブン
船体の色と合わせて、ブルーのスーツで進水式に臨まれた(2025年3月、神奈川県横浜市 写真/JMPA)
愛子さま 海外のプリンセスたちからオファー殺到のなか、日本赤十字社で「渾身の初仕事」が完了 担当する情報誌が発行される
女性セブン
昨年不倫問題が報じられた柏原明日架(時事通信フォト)
【トリプルボギー不倫だけじゃない】不倫騒動相次ぐ女子ゴルフ 接点は「プロアマ」、ランキング下位選手にとってはスポンサーに自分を売り込む貴重な機会の側面も
週刊ポスト