2017年のプロ野球。復活が期待されるベテランは数多くいるが、最注目は福岡ソフトバンクホークスの松坂大輔(36)だ。球団と3年12億円の契約を結んだ2015年は登板なし。昨年は10月2日の楽天戦でリリーフ登板し4連続四死球、1回3安打5失点と大炎上した。
「今オフはウインターリーグへの参戦を直訴。そこでも目立った成果はありませんが、球団も“契約最終年だから本人が満足いくまでやらせよう”と腹を決めた。春に向けて調子が上がれば、早い段階で一軍マウンドもある」(担当記者)
ソフトバンク投手陣はもともと充実しているところに6球団競合のドラ1、創価大の田中正義(22)を引き当てた。コマは十分に揃っているはずだが、それでももう一度、松坂の快投が見たいのがファン心理か。
一方、田中を逃してかえってラッキーだったと評されているのがロッテだ。外れ1位で桜美林大の佐々木千隼(22)を獲得。
「8月に行なわれた侍ジャパン大学代表の壮行試合で見せた三者三振のピッチングは圧巻。間違いなく即戦力ですよ」
阪神とロッテでプレーした遠山奬志氏もそう太鼓判を押す。153kmの直球と切れのあるスライダーとシンカーを使う右腕だ。都立日野高時代は甲子園とは無縁、東京六大学のセレクションにも落ちて桜美林へ進んだ“日陰育ち”なだけに「取材対応も謙虚で記者の評判もいい」(ロッテ関係者)という新人王候補だ。
※週刊ポスト2017年1月13・20日号