女性セブンのアラカン名物記者“オバ記者”こと野原広子が、世の中の矛盾に斬り込んでいく! 今回は、平均視聴率40.2%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)となった2016年の紅白歌合戦について、物申す。
* * *
今さらだけど、やっぱり言わずにいられない紅白のこと。この視聴率を、国民的な注目を集めたとNHKは大喜び?
冗談じゃないよ。これはもう出演者がどうのという問題じゃない。マツコとタモリを会場に入れない出だしから、番組構成のたどたどしさが目立ち、つっかえつっかえの進行に「おいおい」と苦笑いしているうちはまだよかったの。
シン・ゴジラは何のために出てきた? ここで私らもいっしょに、「キャーッ、東京、危なーい」って頭抱えろってか?
松田聖子の輝くオデコと宇多田ヒカルの歌唱力に救われたものの、最後の「紅組優勝~」では、「あのなあ~っ! ×※▼◆」と、ここには書けない言葉で毒づいたわよ。
だいたいこの視聴率は、中高齢者がほかに見る番組がなくて、「紅白でもいいからつけておけ」現象だってこと、忘れないでよね。
と、ひとしきり怒ったあと、飼い猫の背中をなでながら思ったね。今回は、話題のあの5人が最後に出るかと身を乗り出したけど、終わってみれば、紅白に何かを期待したことが間違いだったと。
◆夜通しの暴力映画を見せる理由は?
さて、振り上げた拳をどうしよう。こんなときは、そう、名画で“茶番”を洗い流そうと、年明けの0時から始まった『ゴッドファーザー』(NHK BSプレミアム)にチャンネルを合わせた私。
もちろん、テレビで何度も見ている映画だけど、トシのせいかしら。マフィアの話で暴力シーンはつきものとわかっていても、殴る、蹴る、殺す、が見るに忍びないんだわ。
それにしても、2017年元日の午前0時から、翌朝の9時20分まで『ゴッドファーザーPART II』『ゴッドファーザーPART III』と夜通し暴力沙汰ドラマを流すかね。元日の昼間が『バック・トゥ・ザ・フューチャー』の三部作なら、暴力のないこっちを夜にしてほしかったわ。
◆「テレビ? 見ないなぁ」というオバちゃんが増えている