今年は新しい仕事を始めたいという人に朗報だ。パートやアルバイトの平均時給がグングン上昇しているのだ。ジョブズリサーチセンターによると、3大都市圏(首都圏・東海・関西)の昨年11月度の平均時給は1002円と大台を突破。これは前年同月より21円も高い。
3か月連続で過去最高を更新もしている。しかも、「販売・サービス系」「製造・物流・清掃系」などすべての職種で前年同月比がプラスに。その傾向は今年に入ってからも続いている。
時給がアップする理由は2つあると、ハナマルキャリア総合研究所のキャリアコンサルタント・上田晶美さんは言う。
「まず、その業種の景気が上向いている場合です。それから、人手不足の場合。人が足りないので時給を上げて、多くの人を集めようとするのです」
だから働き手にとっては絶好の“売り手市場”となるのだが、時給以外のメリットもあると、はたママ研究所の西田えまぶさんは指摘する。
「それは、働き方を自由に選べるようになってきたこと。これまでは会社が決めたシフトに従わないといけなかったのが、時間を選んで働けるようになってきました。有利な条件で仕事ができるようになっているのです」
それなら、今のうちにできるだけ好条件の仕事をゲットしておきたいところ。仮に景気が悪くなったとしても、新たに採用をする時は時給を下げるが、既に採用済みの人については条件面が据え置かれることが少なくないからだ。
中でも、主婦におすすめの仕事はずばり、“主婦力”を生かせる仕事だ。
「家事など主婦のスキルを生かせる仕事が、今、企業から求められています」と前出の上田さんは言う。「私には資格がないし」「正社員として働いたことがないので」などと、引け目を感じることはないのだ。
主婦力が問われる仕事の代表格が、家事代行。大ヒットドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)で、新垣結衣演じるみくりがしていた仕事としても注目が集まっている。
この仕事、ドラマと違って実際には家事代行会社のスタッフとして行うことが大半だ。「逃げ恥」の監修を担当したベアーズの高橋ゆき副社長は現状をこう語る。
「スタッフは4500人いますが、需要に追いつかないので、主婦のかたはいつでもウエルカムです。働いているかたのうち6割以上が55才以上で、ほとんどが主婦。仕事は日々のお掃除や洗濯、料理、アイロンがけなどなので、主婦のかたにぴったり。しかも、週1回から週5回まで、ライフスタイルに合わせて働けます」
働き方は、選べるだけでなく都合に応じて変えられる。
「お子さんが小さいときは『午後3時まで、週3回』で、大きくなってからは『午後5時まで、週5回』とするなど、都合に合わせて柔軟に働けますよ」(高橋さん)
同社の時給は東京で1000円。この仕事の注目度は高まっているので、時給は今後上昇するかもしれない。
※女性セブン2017年1月26日号