「旦那さんの逮捕の数日前でしょうか。しばらく練習にも来られない日が続いているので、チームで貸し出していたユニフォームやボールを返してもらったそうです。子供たちはあんなに楽しそうにボールを追いかけて、ご両親も一緒に応援していたのに…」
そう震える声を絞り出すのは、亡くなった佳菜子さん(享年38)のママ友で、子供たちが所属する地域の少年バスケットボールチームの保護者の1人だ。
講談社の漫画誌『モーニング』編集次長・朴鐘顕容疑者(41才)が、妻の佳菜子さんを殺害したとして1月10日に逮捕された事件。
「事情聴取では当初、『帰宅したら妻が死んでいた』と説明していましたが、その後、『私のジャケットを使って、階段の手すりで首をつって自殺した』『妻が包丁を持ちだしたので押さえ込んだら死んでいた』と説明が二転三転。自殺や事故に見せかけようと、遺体をわざわざ2階に担ぎ上げて、突き落とした可能性もあります」(全国紙社会部記者)
事件が起きたのは昨年8月8日の深夜のことだった。子供たちにとっては夏休みの真っ最中。前日の7日には、家族6人揃って外出していた。場所は東京・練馬区の体育館。その日、都内の少年バスケチームが集まって、試合が行われた。
「上の2人のお子さん(小学3年生の長女と1年生の長男)が地元の少年バスケのチームに入っているんです。その日の練習試合は2人にとってデビュー戦だったんじゃないかな。だから、お父さん、お母さん、下の子2人も揃って応援に来ていたんです。いつも明るくてパワフルな佳菜子さんは声を張り上げて“頑張れ! 頑張れ!”とお子さんたちを応援されていましたよ。お父さんは試合を気にかけながら、下の子供たち(幼稚園と1才)の面倒を見ていました。仲のいい6人家族にしか見えませんでした」(前出・ママ友)
その試合の翌日から、少年バスケチームは東北に合宿に出かけたが、参加は親の同伴が条件だった。乳飲み子から手を離せない佳菜子さんは合宿参加を見送らざるを得なかった。そこで惨劇は起きた──。
「妻は夫に“子育てが忙しくて自分の時間が持てない”とメールし、深夜帰宅した夫と口論に。そこで、朴容疑者が妻に手をかけたと見て、警察は捜査を進めています」(前出・社会部記者)
突然母親を失って、さらに父親の逮捕。子供たちの心情は察するに余りある。子供たちは警察に「(事件は1階で起きたが)上の階で寝ていたからわからなかったです。見ていません」と話しているという。
※女性セブン2017年2月2日号