女性セブンのアラカン名物記者“オバ記者”こと野原広子が、おかしな世の中に怒りをぶつける! 今回のテーマは「アダルトサイト」です。
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「これ、どう思う?」。外資系企業で働く年下の友人E美が、ぷりぷりしながらタブレットを突き出したの。彼女の指の先で蠢うごめくエロ動画は、ピンク気分も吹っ飛ぶ酒池肉林、まるで外科のオペ室、鬼畜の所業。いろんな言葉がかけ巡ったけどそれはともかく――。
「エロサイトのアクセス数がダントツを占めたのはアメリカ。2位は同じ英語圏のイギリス、3位はカナダ。4位がインドで、5位が日本!」
しかし、彼女が怒っているのは、わが日本男子が世界に冠たる助平だからではない。世界の男たちの股間を熱くした、人気ジャンルのランキングに腹を立てているの。
「1位がレズビアンで、2位が義母、3位が熟女、4位がティーン(10代)、5位が義姉妹って何! 男の頭の中ってどうかしているって」
◆アフリカ男との交際歴。日本男は耐えられない?
イギリスに留学経験のあるE美は、20代の数年間、アフリカ系外国人と同棲していた。その彼女が、40代半ばでガテン系日本人と恋に落ちたと聞いて、私がとっさにしたアドバイスは「外国人との交際歴は話したらダメ」。ましてやE美のかつてのお相手は日本の男が恐れるアフリカン…。なのに、「えっ、もう全部、話しちゃった? 彼は何と?」「『ふ~ん』って、特に興味を持った様子はなかったよ」。
そんなやり取りをしたすぐ後、ガテンくんは、E美と会うのを避け、朝、昼、晩のLINEが夜だけになり、ついには何日もスルー。そして、「リアルの女の人とはイケない」と、別れの理由を話したそうな。
「もうね。こういう変な画像をバラまくサイトがあるから、ダメ男が増えるのよ」
生ビールを片手に、E美の怒りは一向に収まらない。
◆男の妄想の対象でお国柄がわかる
それにしても彼女のタブレットを取り上げてランキングを見たらまぁ、面白いこと。男がどんな映像で“いい塩梅”になるかでお国柄がわかるんだもの。
離婚大国で多民族国家アメリカ。人気ジャンルの1位は義母で、2位はレズビアン、3位は義姉、4位は熟女、5位がアニメ。
イタリアの1位はイタリア女で、2位は熟女、3位は足技で、4位は母もの。
変わっているのがロシアで、1位がエロゲームで、2位はロシア女、3位は母もの。
でも、やっぱりすごいのは日本よ。何せ、1位は日本女で、2位は日本の10代、3位は日本の素人、4位は日本の人妻と、どこまでいっても日本づくし。このサイトが高齢者中心ならともかく、60%が18才から34才なんだよ。
日本男の足と足の間と、頭の中身は、黒船来航の頃から同じ。ずっと鎖国を続けていたんだよ。
英語の授業時間を増やしても、世界がインターネットでつながってもブレない島国男のエロ心。見上げていいのか、見下げたものかはわからないけど、「国際化」だの「グローバル化」だの、言うほど簡単じゃないんだって。
※女性セブン2017年2月9日号