以前から意見が割れていた、唐揚げにレモンをかけるかどうか問題。本誌・女性セブンが男女400人にアンケートを実施したところ、「かける派」(75.2%)で約7割以上と、「かけない派」(24.8%)を大きく上回ったが、から揚げ作りのプロたちの意見はちょっと違う。
から揚げ専門店発祥の地・大分県宇佐市で、50年の歴史がある『来々軒』。2代目の福田安洋さんは、かけない派。
「宇佐のから揚げは、何もつけないでそのまま食べるスタイル。にんにくじょうゆのタレなどで下味をつけているから、その味と風味を楽しんでほしいな、と思います。レモンをかけると柑橘系の香りで、もとの味が邪魔されてしまうんです」
また、から揚げの聖地・大分県中津市の人気店で、一度に1kgをテイクアウトするお客さんもいるという『総本家もり山』。創業者の森山韶二さんも「うちも何もつけずに出します」と話す。
「もちろん、レモンをかけたいかたは、かけていただいてもいいのですが、お客さんはそのままの方がおいしいとおっしゃいます。秘伝のタレで味つけしているから、レモンはいらないんです」
そもそも、から揚げにレモンが添えられるようになったのは、1980年代にスペイン料理やイタリアンのお店が増えてから。そこで供される揚げ物料理に、レモンがついていたことが発端だという説が有力だ。
さらにレモンと揚げ物の食べ合わせは体にもいい。レモンに入っているクエン酸は消化を助ける働きをし、ビタミンCはコレステロールを下げてくれる。
その上、レモンはから揚げの衣に使われている小麦粉と合わさるとGI値を下げるともいわれている。
※女性セブン2017年2月16日号