国内

小林よしのり氏「天皇の弟を皇太子と呼ぶのはムチャクチャ」

皇位継承問題を論じる小林よしのり氏(左)と八木秀次氏

 天皇陛下の生前退位について賛成、反対両陣営を代表する論客である、漫画家・小林よしのり氏と麗澤大学教授・八木秀次氏が激突したこの対談。二人が、皇位の安定的な継承を続けるために、今すぐ議論すべき「次世代」の問題で激しくやり合った。

小林:政府は特例法で天皇陛下の生前退位を認める方針のようだけど、これは憲法違反の疑いが濃い。にもかかわらず皇室典範の改正を避けるのは、女性・女系天皇公認の議論に進むのを恐れているからでしょう。男系男子の皇統に執着する人たちは、天皇の権威ではなく、男性から男性へ遺伝するY染色体を守りたいというのが本音なんだよね。

八木:違いますよ。もちろん男系継承は守らなければいけませんが、女系問題と退位とは話が別です。政府・有識者会議が取り組んでいるのはあくまでも皇位の安定性に関する議論です。女系問題とは切り離して論じています。

小林:本当に切り離しているかどうか怪しいですよ。だって、このまま生前退位が実現すると皇太子殿下が即位した時点で次の皇太子がいなくなるんだからね。

八木:それは、皇太子という概念の解釈によります。皇室典範を改正しなくても「皇太子は必ずしも天皇の子ではなくてもよい」と考えることはできます。

小林:実際、安倍政権は譲位に伴って、秋篠宮殿下を「皇太子」処遇にするつもりらしいけど。

八木:それもひとつの選択肢だと思います。

小林:ムチャクチャな話ですよ。天皇の弟を皇太子と呼ぶなんて。

八木:それは語感の問題であって、法律上の規定をどうするかは別問題です。

関連記事

トピックス

過去の大谷翔平のバッティングデータを分析(時事通信フォト)
《ホームランは出ているけど…》大谷翔平のバッティングデータから浮かび上がる不安要素 「打球速度の減速」は“長尺バット”の影響か
週刊ポスト
16日の早朝に処分保留で釈放された広末涼子
《逮捕に感謝の声も出る》広末涼子は看護師に“蹴り”などの暴力 いま医療現場で増えている「ペイハラ」の深刻実態「酒飲んで大暴れ」「治療費踏み倒し」も
NEWSポストセブン
初めて沖縄を訪問される愛子さま(2025年3月、神奈川・横浜市。撮影/JMPA)
【愛子さま、6月に初めての沖縄訪問】両陛下と宿泊を伴う公務での地方訪問は初 上皇ご夫妻が大事にされた“沖縄へ寄り添う姿勢”を令和に継承 
女性セブン
中村七之助の熱愛が発覚
《結婚願望ナシの中村七之助がゴールイン》ナンバーワン元芸妓との入籍を決断した背景に“実母の終活”
NEWSポストセブン
松永拓也さん、真菜さん、莉子ちゃん。家族3人が笑顔で過ごしていた日々は戻らない。
【七回忌インタビュー】池袋暴走事故遺族・松永拓也さん。「3人で住んでいた部屋を改装し一歩ずつ」事故から6年経った現在地
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で天皇皇后両陛下を出迎えた女優の藤原紀香(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA)
《天皇皇后両陛下を出迎え》藤原紀香、万博での白ワイドパンツ&着物スタイルで見せた「梨園の妻」としての凜とした姿 
NEWSポストセブン
“極度の肥満”であるマイケル・タンジ死刑囚のが執行された(米フロリダ州矯正局HPより)
《肥満を理由に死刑執行停止を要求》「骨付き豚肉、ベーコン、アイス…」ついに執行されたマイケル・タンジ死刑囚の“最期の晩餐”と“今際のことば”【米国で進む執行】
NEWSポストセブン
何が彼女を変えてしまったのか(Getty Images)
【広末涼子の歯車を狂わせた“芸能界の欲”】心身ともに疲弊した早大進学騒動、本来の自分ではなかった優等生イメージ、26年連れ添った事務所との別れ…広末ひとりの問題だったのか
週刊ポスト
2023年1月に放送スタートした「ぽかぽか」(オフィシャルサイトより)
フジテレビ『ぽかぽか』人気アイドルの大阪万博ライブが「開催中止」 番組で毎日特集していたのに…“まさか”の事態に現場はショック
NEWSポストセブン
豊昇龍(撮影/JMPA)
師匠・立浪親方が語る横綱・豊昇龍「タトゥー男とどんちゃん騒ぎ」報道の真相 「相手が反社でないことは確認済み」「親しい後援者との二次会で感謝の気持ち示したのだろう」
NEWSポストセブン
「日本国際賞」の授賞式に出席された天皇皇后両陛下 (2025年4月、撮影/JMPA)
《精力的なご公務が続く》皇后雅子さまが見せられた晴れやかな笑顔 お気に入りカラーのブルーのドレスで華やかに
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン