芸能

真矢ミキ「落ちてもともと」の気持ちをお守りに宝塚受験

宝塚受験を振り返る真矢ミキ

 元宝塚歌劇団花組トップスターの女優・真矢ミキ(53)が、宝塚を受験した当時を振り返る。

 * * *
 受験シーズン真っ只中。雪が降りしきるなかセンター試験に向かう受験生のみなさんの映像を見ながらウン十年(!)近く前の受験を思い出しておりました。私が受験を経験をしたのは、後にも先にも中学3年生のときだけ、高校と宝塚のW受験でございました。

 というのも、テレビなどが普及していない頃の母が、「娘を宝塚に入れる」というそんな少し夢のある会話を女学生の当時していたから。

 だからってわが子が受験となったら、さぁ宝塚に! なんて頭が直結する母ではなく、私は芸術の習い事などに一切触れることのない、普通の学習塾に通う子だった。

 ではなぜ私が宝塚受験をしたのか。転勤族だったうちの家族は私が小学5年生の時には5回目の引っ越しとなっていた。そこがたまたま大阪府豊中市だった。そしてその豊中駅から2つに分かれてのびる阪急電車の終点が“梅田”そして“宝塚”だったのだ。

 ある日、その阪急電車にかわいらしい茶色の制服姿の女の子が乗っていて、あの制服はどこの学校? と母に尋ねると、それがなんと母が遠い昔に封印した宝塚だったというわけです。母はこの日から「見てみる? 宝塚」なんてニコニコひとりで夢を、今思えば膨らませていた気がします。

 そう、そんなわけで私は中1から宝塚の付属校・コドモアテネというところに通いだしたのです。ここは受験はなく先着順で入る、習い事の学校みたいなところで、小学4年生から中学2年生までの女の子が毎週日曜日だけ、声楽、日舞、そしてバレエなどを教えてもらえる。母も夢は持つものの、ここはやはりわが子。浴衣くらい着られるようになってくれれば…くらいの気持ちだったんだと思う。

 しかし、受験時期となった3月、コドモアテネ内の皆さんの会話は「誰々さんは宝塚受験らしい」とか、もっぱら宝塚受験話だった。そうか、ここは単なる習い事として通うだけではないんだ! 遅ればせながら、そんな聞こえてくる声が私を奮い立たせた。

 洗脳されるが如くアッという間に受験を意識するようになり、3月下旬、宝塚受験をしっかりと胸に決意した私が蔦のからまる宝塚音楽学校の門の前にチョコンと立っていた。

関連記事

トピックス

船体の色と合わせて、ブルーのスーツで進水式に臨まれた(2025年3月、神奈川県横浜市 写真/JMPA)
愛子さま 海外のプリンセスたちからオファー殺到のなか、日本赤十字社で「渾身の初仕事」が完了 担当する情報誌が発行される
女性セブン
MajiでFukkiする5秒前(時事通信フォト)
2年ぶり地上波登場の広末涼子、女優復帰は「過激ドラマ」か 制作サイドも“いまの彼女ならなら受けるのでは”と期待、“演じることにかつてなく貪欲になっている”の声も
週刊ポスト
YouTubeでも人気を集めるトレバー・バウアー
【インタビュー】横浜DeNAベイスターズ、トレバー・バウアー「100マイルを投げて沢村賞を獲る」「YouTubeは第2の人生に向けての土台作り」
週刊ポスト
ドバイの路上で重傷を負った状態で発見されたウクライナ国籍のインフルエンサーであるマリア・コバルチュク(20)さん
《ドバイの路上で脊椎が折れて血まみれで…》行方不明のウクライナ美女インフルエンサー(20)が発見、“危なすぎる人身売買パーティー”に参加か
NEWSポストセブン
旧統一教会は今後どう動くのか(時事通信フォト)
解散命令を受けた旧統一教会 「自民党への復縁工作」もありうると鈴木エイト氏指摘、教団と議員の関係を示す新情報リークの可能性 石破首相も過去に接点
週刊ポスト
藤川新監督(左、時事通信フォト)の船出とともに、名物商店街にも大きな変化が
阪神「日本一早いマジック点灯」のボードが電光掲示板になっていた! 名物商店街が今季から「勝った翌日に減らす」方式を変更 貼り替え役の店長は「ようやく解放される」と安堵
NEWSポストセブン
公開された中国「無印良品」の広告では金城武の近影が(Weiboより)
《金城武が4年ぶりに近影公開》白Tに青シャツ姿の佇まいに「まったく老けていない…」と中華圏のメディアで反響
NEWSポストセブン
女子ゴルフ界をざわつかせる不倫問題(写真:イメージマート)
“トリプルボギー不倫”で揺れる女子ゴルフ界で新たな不倫騒動 若手女子プロがプロアマで知り合った男性と不倫、損害賠償を支払わずトラブルに 「主催者推薦」でのツアー出場を問題視する声も
週刊ポスト
すき家の「クチコミ」が騒動に(時事通信、提供元はゼンショーホールディングス)
【“ネズミ味噌汁”問題】すき家が「2か月間公表しなかった理由」を正式回答 クルーは「“混入”ニュースで初めて知った」
NEWSポストセブン
本格的な活動再開の動きをみせる後藤久美子
後藤久美子、本格的な活動再開の動き プロボクサーを目指す次男とともに“日本を拠点”のプラン浮上 「国民的美少女コンテスト」復活で審査員を務める可能性も 
女性セブン
スシローから広告がされていた鶴瓶
《笑福亭鶴瓶の収まらぬ静かな怒り》スシローからCM契約の延長打診も“更新拒否” 中居正広氏のBBQパーティー余波で広告削除の経緯
NEWSポストセブン
すき家がネズミ混入を認める(左・時事通信フォト、右・HPより 写真はいずれも当該の店舗、スタッフではありません)
《丸ごとネズミ混入》「すき家」公式声明に現役クルーが違和感を覚えた点とは 広報部は「鍋に混入した可能性は著しく低い」と回答
NEWSポストセブン