春休みの計画を、そろそろ決めたい時期だ。そこで、提案したいのが“ワケありの宿”。あなどるなかれ。ワケありといっても、通常より安く泊まれたり、サービスがたくさんあったりと、意外とお得なことも多いのだ。ここでは、実は狙い目だという工事中の宿がいかにお得か、そのポイントについて解説しよう。
1995年の阪神・淡路大震災や、2011年の東日本大震災、2016年の熊本地震など、自然災害が頻繁に起こるなか、耐震強化のための工事を行っているホテルや旅館が多い。
また、老朽化により外壁や部屋の改装をするなど、施設をリニューアルするところは常にあり、これらの宿は、特に狙い目だとホテル旅館ライターの二松康紀さんは言う。
「工事をするからといって、その期間、ずっと休業するわけにはいきません。しかし、工事を始めれば、騒音やほこりが出て、客にがまんを強いることも避けられない。そこで、値段を安くして、少しでも宿泊客のストレスを軽減してもらおうとするのです」(二松さん、以下「」内同)
ただし、工事はたいていの場合、昼間行われることが多い。
「17時頃までには工事が終わるので、チェックイン時には気になっても、実際に部屋で過ごす夜間はまったく気にならないことの方が多いのです。連泊して、ホテル内で過ごす時間が長い場合はあまりおすすめしませんが、昼間は観光に出かけるのなら問題ないでしょう」
立地や状況にもよるが、通常より30~40%安く泊まれることが多いよう。アクティブ派には狙い目だ。
温泉宿では定期的に大浴場の配管清掃が行われている。大浴場や露天風呂に入れないなんて…と思うかもしれないが、昨今、大浴場は複数ある宿がほとんどだ。「じゃらん」統括編集長の大橋菜央さんはこう語る。