国際情報

トランプ大統領の未来 「クビだ!」連発か閣僚らのサボり

経営コンサルタントの大前研一氏が分析

 ドナルド・トランプ米大統領は、雇用増大や移民排斥など、選挙中に繰り返していた公約の実現に邁進中だ。どれも大衆の人気を得るにはもってこいだったが、果たして実現可能なのだろうか? 経営コンサルタントの大前研一氏が、トランプ大統領の今後について以下のように展望する。

 * * *
 トランプ大統領は就任前の記者会見で「8年後、自分が事業に戻った時に息子たちがちゃんとやっていることを祈る」と言っていたが、私は8年後までトランプ氏が大統領の椅子に座っていることは不可能だと思う。

 トランプ大統領に指名された閣僚やアドバイザーたちの中には、金銭的な面から見てもプライドの面から見ても、おそらくトランプ大統領の言いなりにはならない人物が少なからずいるだろう。実際、すでにジェームズ・マティス国防長官は、トランプ大統領がテロリストなどの尋問手段に「水責め」などの拷問を復活させる考えを示したのを否定し、断念させている。

 あるいは、トランプ大統領が出した中東・アフリカ7か国からの入国を禁止する大統領令に対して、抗議デモが続発し、全米15州と首都ワシントンの司法長官が共同声明を発表して「違憲だ」と非難した。

 この先、石油メジャー最大手エクソンモービルのCEO(最高経営責任者)だったレックス・ティラーソン国務長官や、ボストン・コンサルティング・グループ出身のウィリアム・ハガティ駐日大使らは、ドメスティックな不動産業界しか知らないトランプ大統領とは異なり、グローバルビジネスの現場で培った自分自身の感覚で動き始めると思う。

 そうなれば結局、トランプ大統領は自分がホストを務めていたテレビ番組の名ゼリフと同様に「お前はクビだ!(You’re Fired!)」を連発するか(すでにサリー・イエーツ司法長官代理が大統領令の合法性に異論を唱えて解任された)、逆に、閣僚らのサボタージュを招くだろう。

関連記事

トピックス

被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバムと住所・職業不詳の谷内寛幸容疑(右・時事通信フォト)
〈15歳・女子高生刺殺〉24歳容疑者の生い立ち「実家で大きめのボヤ騒ぎが起きて…」「亡くなった母親を見舞う姿も見ていない」一家バラバラで「孤独な少年時代」 
NEWSポストセブン
6月にブラジルを訪問する予定の佳子さま(2025年3月、東京・千代田区。撮影/JMPA) 
佳子さま、6月のブラジル訪問で異例の「メイド募集」 現地領事館が短期採用の臨時職員を募集、“佳子さまのための増員”か 
女性セブン
〈トイレがわかりにくい〉という不満が噴出されていることがわかった(読者提供)
《大阪・関西万博》「おせーよ、誰もいねーのかよ!」「『ピーピー』音が鳴っていて…」“トイレわかりにくいトラブル”を実体験した来場者が告白【トラブル写真】
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《広末涼子が釈放》「グシャグシャジープの持ち主」だった“自称マネージャー”の意向は? 「処罰は望んでいなんじゃないか」との指摘も 「骨折して重傷」の現在
NEWSポストセブン
大阪・関西万博が開幕し、来場者でにぎわう会場
《大阪・関西万博“炎上スポット”のリアル》大屋根リング、大行列、未完成パビリオン…来場者が明かした賛&否 3850円えきそばには「写真と違う」と不満も
NEWSポストセブン
真美子さんと大谷(AP/アフロ、日刊スポーツ/アフロ)
《大谷翔平が見せる妻への気遣い》妊娠中の真美子さんが「ロングスカート」「ゆったりパンツ」を封印して取り入れた“新ファッション”
NEWSポストセブン
19年ぶりに春のセンバツを優勝した横浜高校
【スーパー中学生たちの「スカウト合戦」最前線】今春センバツを制した横浜と出場を逃した大阪桐蔭の差はどこにあったのか
週刊ポスト
「複数の刺し傷があった」被害者の手柄さんの中学時代の卒業アルバムと、手柄さんが見つかった自宅マンション
「ダンスをやっていて活発な人気者」「男の子にも好かれていたんじゃないかな」手柄玲奈さん(15)刺殺で同級生が涙の証言【さいたま市・女子高生刺殺】
NEWSポストセブン
山口組も大谷のプレーに関心を寄せているようだ(司組長の写真は時事通信)
〈山口組が大谷翔平を「日本人の誇り」と称賛〉機関紙で見せた司忍組長の「銀色着物姿」 83歳のお祝いに届いた大量の胡蝶蘭
NEWSポストセブン
20年ぶりの万博で”桜”のリンクコーデを披露された天皇皇后両陛下(2025年4月、大阪府・大阪市。撮影/JMPA) 
皇后雅子さまが大阪・関西万博の開幕日にご登場 20年ぶりの万博で見せられた晴れやかな笑顔と”桜”のリンクコーデ
NEWSポストセブン
中居正広氏の兄が複雑な胸の内を明かした
《実兄が夜空の下で独白》騒動後に中居正広氏が送った“2言だけのメール文面”と、性暴力が認定された弟への“揺るぎない信頼”「趣味が合うんだよね、ヤンキーに憧れた世代だから」
NEWSポストセブン
2024年末に第一子妊娠を発表した真美子さんと大谷
《大谷翔平の遠征中に…》目撃された真美子さん「ゆったり服」「愛犬とポルシェでお出かけ」近況 有力視される産院の「超豪華サービス」
NEWSポストセブン