「男女平等」の原則に照らせば、女性を一方的に排除するようなことはよろしくない。それはわかる。それでも、世の男性がどこか腑に落ちないのは、なぜ「男性限定」だけがやたらと目の敵にされるのかということだ。最近、孫の男児を連れてゲームセンターを訪れたという70代男性がつぶやく。
「プリクラコーナーで孫と写真を撮ろうとしたら、『男性のみのお客さまの入場はご遠慮ください』と立て看板があったんです。見回すと女性客かカップルしかおらず、“そういうルールなら仕方ない”と孫の手を引いて退散しましたが、どうにも腑に落ちなかった」
現在、繁華街のプリクラショップには「男子禁制」が掲げられることがある。若い女性客が多く、盗撮やナンパなどのトラブルを避けるためだそうだが、孫との写真まで諦めざるを得ないとは。
居酒屋やレストランでは、トイレを、「女性専用」と「男女共用」の二択にする店舗が増えている。60代男性が「これだけは慣れない」と頭を抱える。
「居酒屋でトイレに行ったら中から出てきた女性に責めるような目でニラまれました。こっちは別に悪くないはずですが。しかも外で女性が待っているかと思うと、気長に用を足せません。トイレくらい気を遣わずに使いたいのにねえ……」
もはや当たり前となったのが女性にお得な「レディースデー」。レストラン、映画館、カラオケ店や書店などで積極的に取り入れられている。
女性優遇サービスのうち、「レディースランチが嫌い」と公言するのは弁護士のケント・ギルバート氏だ。
「安くておいしそうでヘルシーだから、“何で男は食べられないの”と思います。どうせならメンズランチもつくってほしい。僕は下戸だから居酒屋の女性割引も恨めしく、最近はお酒に強い女性も多いのだから、たくさん飲んだ女性には多く払ってもらいたい(苦笑)」
※週刊ポスト2017年2月24日号