2月12日、清水富美加(22才)は《ファンの皆様・報道関係者の皆様へ》と題した手書きの文書で芸能界から姿を消すことを明かした。清水の“出家告白文書”は、『幸福の科学』の会見の場で報道陣に配られたものだ。この文書について、宗教学者の島田裕巳氏はこう分析する。
「出家の部分がいちばん大きな文字で綴られているのは“とにかく芸能界を離れたいんだ!”という叫びにとれる。さらに、メッセージには今後の具体的なことは一切記されていない。彼女自身、ただただ芸能界を離れたいだけであって、この先教団で何をしたい、していく、ということをまだ決めていないように思えます」
大川隆法氏が1986年に設立した『幸福の科学』は、現在世界に約1200万人の信者がいるという。
「その中で、人に教えを説いたり、瞑想や祈願を指導する立場になることを、“出家”といいます。ただ、希望すれば全員ができるわけではなく、全信者のうち出家しているのは2000人ほど。22才という彼女の年齢で出家するのは珍しいことです」(全国紙記者)
それではなぜ、彼女は“天命”となる抜擢を受けたのか。前出の島田氏が続ける。
「どの宗教団体にとっても、信者を増やすことは常に大きな目的であり課題の1つです。教団は清水さんをシンボルに据え、話題性にあやかって若返りを図りたいのでしょう。
現在、教団員は50~60代の世代が多いといわれています。若返りを目指して大川氏は27才の息子を重要なポストに据えましたが、あまり効果が出ているとはいえなかった。清水さんほどの知名度があれば、若い人が教団に興味を持ち、門戸が広がる。結果として、信者の増加に繋がるんです」
4月に2本、夏に1本の映画が公開されれば、そこで輝く教団の“広告塔”である清水に憧れたり、共感したりして教団に関心を抱く多くの若者が現れることだろう。
《神とか仏とか、あの世とか、確かめようのないもの、この目で見たこともないものを、私は信じ、神のために生きたいと思いました。出家を決意してからは、安定した生活が送れるようになっております》
清水は文書にそうも綴っていた。
「それはさながら、絶大な影響力のある教団の“勧誘ビラ”のようなものではないか」(前出・島田氏)
※女性セブン2017年3月2日号