今年もカネやんが巨人のキャンプ地に見参! 金田正一氏が姿を見せると、選手たちはウォーミングアップを取りやめて集合、輪には首脳陣も加わった。高橋由伸監督に促され挨拶。
「名もなき金田です」と笑いを誘ったあと、「元気! 元気! とにかく元気を出せ! 頑張れい!」と、ナインに気合を注入した。
その後はやはり投手陣が気になるのか、ブルペンへ。菅野智之、内海哲也、マイコラスらの投球を熱心に見守った。通訳から400勝投手と説明を受け恐縮するマイコラスを捕まえて一言。
「ナイスピッチング。ロング、ロングアーム、ベリナイス。腕の使い方がワシとそっくりじゃ。ネクスト、イヤー、にじゅう(20)。20勝でチームもチャンピオンじゃ」
その後も投手陣に積極的に声がけ。FAで移籍してきた森福允彦には、「なんでここにおるんじゃ。生目(いきめ)の杜(前所属球団・ソフトバンクのキャンプ地)で王が待っとるぞ」とイジると、抑えの澤村拓一には、「あまり菅野を泣かしちゃいかんよ」と安定感を要求。内海には、「おぬしがやればブッちぎりで優勝だよ。わかっとるよな」と脅しのようなエール。
最後には、「このお爺ちゃんも昔はそのユニフォームを着て、野球もうまかったんだよ。きけ、わだつみの声!」とお決まりのフレーズも忘れない。
春の嵐のようなカネやんの勢いは、そのまま高橋監督をも直撃。「もう慣れたか?」との質問に、「監督がどういうものかわかりかけてきましたが、まだまだです」と恐縮しきりだった。
●撮影/本誌・太田真三 ●取材・文/鵜飼克郎
※週刊ポスト2017年3月3日号