3年連続視聴率三冠王の日本テレビの牙城にNHKが迫っている。2016年の全日(※朝6時から深夜24時までの間の平均視聴率)平均では0.9ポイント差と肉薄。視聴率競争とは無縁かと思われていたNHKだが、その差はわずかだ。NHKと日テレの“テレビ界最強”を懸けた戦い。現在攻勢を仕掛けているのはNHKだ。
●「日曜」対決
『笑点』から『世界の果てまでイッテQ!』、『行列のできる法律相談所』まで続く、日曜日の日テレの5番組は“最強の視聴習慣”と呼ばれ、他局の追随を許さない視聴率を誇る。
「NHKは『真田丸』で視聴率が上向いた勢いのまま『おんな城主 直虎』をスタートさせました。『直虎』は主演の柴咲コウを1か月も出演させず、子役で引っ張るという“奇策”を披露。
焦らしに焦らして柴咲を登場させた2月5日放送に、日テレは高視聴率が期待できる『イッテQ!』の“イモト99か国の軌跡2時間スペシャル”をぶつけた。結果は『直虎』は16.0%、『イッテQ!』は22.5%。翌週の“100か国制覇スペシャル”でも20%超えを記録し、日テレの日曜日の牙城がいかに固いかを見せつけました」(テレビ誌記者)
●美女子アナ攻め
“おんな”城主では苦戦続きのNHKだが、“女子アナ”では負けられない。
「4月からは、男性視聴者のハートを掴み、時代を築いた井上あさひアナ(35)を京都から呼び戻して土日の『ニュース7』のメインに据え、『ブラタモリ』で人気を博した桑子真帆アナ(29)を『ニュースウォッチ9』に抜擢するなど、4月からは徹底した“売れっ子女子アナシフト”を敷きます」(芸能評論家・三杉武氏)
日テレは水卜麻美アナ(29)が「好きな女性アナウンサーランキング」で4連覇と強さを見せているが、孤軍奮闘の感は否めない。そこで日テレは“最終兵器”を投入した。
「いまやAKB48を凌ぐ人気を誇る乃木坂46出身の市來玲奈(21)をアナウンサーとして内定した。“美女アナ対決”は熾烈を極めそう」(日テレ関係者)
●男性アナ対決
男性アナでは『ZIP!』の司会者・桝太一(35)を擁する日テレが優勢。だが、NHKも“スターアナ”育成のために必死だ。
「紅白で総合司会を務めた武田真一アナ(49)をプッシュして、桝アナの対抗馬に仕立てる心づもりのようです」(テレビ誌記者)
※週刊ポスト2017年3月3日号