国際情報

北朝鮮工作員の「暗殺武器」に新たな進化

工作員の「暗殺武器」に新たな進化

 2月13日に起こった金正男の暗殺。事件が起きたクアラルンプール空港の監視カメラ映像を実際に見たという公安関係者が明かす。

「一人の女が彼の後ろから近づき、顔に布をかぶせて、走って逃げたところがはっきり映っていた。女は手が他のものに触れないようにしていたようだった。北朝鮮の工作員は暗殺を行なう場合、通常ならもっと人目に付かないように行なう。今回はわざと映像に残るようにしたのではないか。金正恩体制に楯突こうとする者に恐怖心を植えつけるためだ」

 現地警察の説明では、別の女が顔に毒物とみられるスプレーを吹きかけたあとに、映像に残る女が近づき毒物を含ませた布で顔を覆ったとされている。猛毒に金正男は泡を吹き倒れたという。

 北朝鮮の暗殺といえば、スタンダードな拳銃や、ふたを押すと毒針が発射されるボールペン型毒針などが知られてきた。

 そんななか2012年、北朝鮮の工作員がソウル市内の路上で失敗に終わった暗殺計画にからみ、米CNNの記者が捜査当局者から3種類の暗殺用の道具を見せられたことで、新たな進化が発見された。

 一つは欧米の高級ブランド製ボールペンのような「ペン型の毒針」、先端から毒が入った弾丸を発射できる「ペン型の銃」、そして3発の弾丸を装填できる「懐中電灯型の銃」の3種だった。捜査当局者が、弾丸を発射する道具を試射したところ、「非常に正確だった」という。

 2011年8月には、中国・丹東で脱北者を支援していた牧師が、ブロム化ネオスチグミン中毒という症状で死亡し、「毒針で暗殺されたのではないか」と推測された。牧師はタクシーを待っていたところ突然倒れ、亡くなったという。

 北朝鮮にとっては、今回のように“目に見える暗殺”のほうが稀なのだ。

※週刊ポスト2017年3月3日号

トピックス

4月24日発売の『週刊文春』で、“二股交際疑惑”を報じられた女優・永野芽郁
【ギリギリセーフの可能性も】不倫報道・永野芽郁と田中圭のCMクライアント企業は横並びで「様子見」…NTTコミュニケーションズほか寄せられた「見解」
NEWSポストセブン
「みどりの式典」に出席された天皇皇后両陛下(2025年4月25日、撮影/JMPA)
《「みどりの式典」ご出席》皇后雅子さま、緑と白のバイカラーコーデ 1年前にもお召しのサステナファッション
主張が食い違う折田楓社長と斎藤元彦知事(時事通信フォト)
【斎藤元彦知事の「公選法違反」疑惑】「merchu」折田楓社長がガサ入れ後もひっそり続けていた“仕事” 広島市の担当者「『仕事できるのかな』と気になっていましたが」
NEWSポストセブン
ミニから美脚が飛び出す深田恭子
《半同棲ライフの実態》深田恭子の新恋人“茶髪にピアスのテレビマン”が匂わせから一転、SNSを削除した理由「彼なりに覚悟を示した」
NEWSポストセブン
保育士の行仕由佳さん(35)とプロボクサーだった佐藤蓮真容疑者(21)の関係とはいったい──(本人SNSより)
《宮城・保育士死体遺棄》「亡くなった女性とは“親しい仲”だと聞いていました」行仕由佳さんとプロボクサー・佐藤蓮真容疑者(21)の“意外な関係性”
NEWSポストセブン
卵子凍結を考える人も増えているという(写真:イメージマート)
《凍結卵子の使用率1割弱の衝撃》それでも「高いお金を払って凍結したのに、もったいない」と後悔する人は“皆無”のワケとは《増加する卵子凍結の実態》
NEWSポストセブン
過去のセクハラが報じられた石橋貴明
とんねるず・石橋貴明 恒例の人気特番が消滅危機のなか「がん闘病」を支える女性
週刊ポスト
女優の広末涼子容疑者が傷害容疑で現行犯逮捕された(写真は2019年)
《広末涼子逮捕のウラで…》元夫キャンドル氏が指摘した“プレッシャーで心が豹変” ファンクラブ会員の伸びは鈍化、“バトン”受け継いだ鳥羽氏は沈黙貫く
NEWSポストセブン
大谷翔平(左)異次元の活躍を支える妻・真美子さん(時事通信フォト)
《第一子出産直前にはゆったり服で》大谷翔平の妻・真美子さんの“最強妻”伝説 料理はプロ級で優しくて誠実な“愛されキャラ”
週刊ポスト
「すき家」のCMキャラクターを長年務める石原さとみ(右/時事通信フォト)
「すき家」ネズミ混入騒動前に石原さとみ出演CMに“異変” 広報担当が明かした“削除の理由”とは 新作CM「ナポリタン牛丼」で“復活”も
NEWSポストセブン
万博で活躍する藤原紀香(時事通信フォト)
《藤原紀香、着物姿で万博お出迎え》「シーンに合わせて着こなし変える」和装のこだわり、愛之助と迎えた晴れ舞台
NEWSポストセブン
川崎
“トリプルボギー不倫”川崎春花が復帰で「頑張れ!」と声援も そのウラで下部ツアー挑戦中の「妻」に異変
NEWSポストセブン