ホームセンターなどのペットコーナーに並んでいる、数多くのペットフード。これらは『愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(ペットフード安全法)』により、製造方法や表示、成分についての基準が定められている。
だが、ペットの年齢や状態により、飼い主がペットに必要な栄養素を知り、適切な与え方を充分に理解することが大切だと、獣医師の山本宗伸さんは言う。
「人間と同じように、犬や猫も脂肪やたんぱく質、炭水化物などを食べ物から摂り入れることで健康が維持できます。しかし人間と、犬や猫では必要な栄養素の割合が違います。犬は雑食性で、たんぱく質の必要量が人間より多く、猫は肉食性なので、犬よりもさらにたんぱく質が多く必要です。それぞれに必要な栄養素が満たせるように、犬には犬用、猫には猫用のペットフードを与えること。人間の食べ物をあげるのはおすすめできません」(山本さん、以下「」内同)
では、具体的にどう選べばいいのだろうか?
「ペットフードは、与える目的によって『総合栄養食』、『間食(おやつ)』、『療法食などのその他目的食』の3種類があります。健康なペットには主食となる『総合栄養食』と新鮮な水を与えるだけで充分。ですが、さまざまな種類があるので、パッケージに表示してある年齢や体重、犬猫の種類も考慮して選びましょう」
原材料の確認も不可欠。パッケージには配合の割合が多い順に記載されているので、肉類が最初に表示されているものを選ぶのが好ましい。
「保存料の有無もチェックしておきましょう。形状は大きく分けてドライタイプとウエットタイプがあり、ドライタイプの方がコストパフォーマンスがよいですが、ウエットタイプは、低カロリーで水分量が多いため、水分補給にも役立ちます。ペットフードにかける予算や味の好みに合わせて選ぶのがいいですね」
※女性セブン2017年3月9日号