2月24日から「プレミアムフライデー」も始まり、週末旅行に行く機会も増えそう。旅行が大好きだという女優の真矢ミキさんが、旅の醍醐味を語ります。
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私は旅に出るのが好きだ。朝の番組があるから、なかなか海外には行けなくなったけど、ならばと週末は弾丸国内旅行、または温泉めがけて出かけることもしばしば。週末くらいゆっくり寝て家に居ればとも思うのだけど、あえて仕事終わりの金曜日の体をもうひと頑張りさせて、見知らぬ町に思い切って足を運んでみる。
時に、匍匐(ほふく)前進のように倒れこみ宿に到着する時もあるが、それもまた1週間のゴールをガラガラガラと日本家屋の引き戸で確かめるようで楽しい。
現に今回ばかりは後悔!なんて旅はいまだ一度もない。それどころか、1週間の疲れが見知らぬ景色と共にジンワリと、そして温泉の湯気にシュワシュワと、自然にとけていくよう。温泉につかりながら、ゆっくりゆったり旅先の空気を肺の奥深くに吸い込めば、自分自身が浄化されるのか…いつもと違った角度で自分が見えてきたりするから不思議だ。
ポチャン。あ~いい湯だなぁ…って思わずあのドリフの名フレーズも自然と口から出てくる。♪ババンバ バン バン バン ババンバ バン バン バン いい湯だな、いい湯だな♪なんて、小声で歌ってみたりして。あぁ~まさに至福。
そして醍醐味は翌日(土曜日)の過ごし方。宿の女将が教えてくれる、おすすめな過ごし方もいいし、町で隣り合わせた観光客のかたと情報交換しあったり、またはその土地に住んでいるかたに教えていただく。現地のかたの目線は、その町そのものの普通の暮らしが透けて見えてくるようで温かく何とも楽しいのだ。
よく横浜の中華街でも、ズラリとひしめき立ち並ぶ中華店に参ってしまう。どこのお店がおいしいのかわからないから、出店などで少しお土産を買って「皆さんお昼とか夕食とかどちら行かれるんですか?」なんて、さりげなく聞いてみたりする。
おかげさまで、今では中華街でいつも現地のかたと肩寄せ合って屋台みたいなところでおいしく中華をいただいている私です。