「日本生まれのラパーマの美しさを世界中の人々に見てもらい、驚かせたい」──こう語るのは、東京・六本木ミッドタウンにある富士フイルムフォトサロンにおいて開催中(3月16日まで)の「世界一美しい猫たち」展に展示している新進気鋭の写真家・五十川満氏だ。
展示されるのは五十川氏が撮り下ろした70点以上の写真。その被写体は、世界のキャットショーで多数のメダルを受賞している正真正銘のスーパーモデル猫たちだ。ベルベットのような毛並、しなやかなスタイル、宇宙を内包しているような深い瞳に思わず釘づけになってしまう。
なかでも珍しいのが「ラパーマ」という猫種。1982年アメリカのオレゴン州で突然変異によって生まれ、いまなお世界での登録数が数百頭という希少種。首回りを中心に被毛がカールしてふわふわモフモフいるのが特徴だ。その数少ないラパーマと日本の猫との間に誕生した「日本生まれのラパーマ」たちが、世界最大の愛猫団体であるCFAに認定され、しかも伝説のジャッジに絶賛され、次々とチャンピオンを獲得していったのだ。
今回の写真展に合わせて、「ラパーマ」にフォーカスした写真集『世界一美しい猫たち ラパーマ』も同時に刊行されるという。収録された10頭は、全てキャットショーでのゴールドメダリスト。ショースタイルの凛々しい姿や、オフショットのリラックスした様子まで、「ラパーマ」の魅力がぎっしりと詰め込まれている。
世界を驚かせた日本生まれのラパーマたちの美しさを、ぜひ堪能してほしい。
撮影■五十川満(いそがわ・みつる):1985年宮崎県生まれ。写真家・宮澤正明氏に師事後、独立。写真展「世界一美しい猫たち」(六本木・富士フイルムフォトサロン)に伴うギャラリートークが4日、10日、12日に開催予定(各日14時~、16時~。参加無料、予約不要)。写真集『世界一美しい猫たち ラパーマ』(小学館)が発売中。