国内

福島第一原発事故から6年、住民帰還の道は開けたが…

フレコンバッグを覆うシートの列が並ぶ(富岡町「帰宅困難区域」)

 東日本大震災に伴う福島第一原子力発電所の事故から6年。帰還困難区域を除く「除染特別地域」に指定された福島県内の富岡町ほか8市町村の除染作業が完了し、3月末までに南相馬市と浪江町も除染を終了する。

「一定の範囲内を隈なく除染する『面的除染』は終了します。その後はモニタリングした結果に基づいて、よりきめ細かな除染を繰り返し行ないます」(復興庁福島復興局)

 除染がひとつの区切りを迎えたことで、住民の帰還の道が開けた。県内の避難指示区域は、避難指示が解除された「解除地区」、許可なく立ち入ることができる「避難指示解除準備区域」と「居住制限区域」、そして、立ち入り禁止の「帰還困難区域」の4つあるが、国は「帰還困難区域を除いた」区域の避難指示を来月までに解除するという。

 だが、現実の帰還は足取りが遅い。被災地を上空から俯瞰すると、その理由の一端が垣間見える。土壌や草木など除染で生じた放射性廃棄物を詰め込んだフレキシブルコンテナバッグ(通称フレコンバッグ)である。青や緑の遮水シートに覆われたフレコンバッグの仮置き場は、野球グラウンドはもちろん、住宅周辺まで使われる。

 震災前とは様変わりした人工的な風景を前に、帰還を諦める住民は少なくない。

●撮影・太田真三

※週刊ポスト2017年3月10日号

トピックス

再ブレイクを目指すいしだ壱成
《いしだ壱成・独占インタビュー》ダウンタウン・松本人志の“言葉”に涙を流して決意した「役者」での再起
NEWSポストセブン
来春の進路に注目(写真/共同通信社)
悠仁さまの“東大進学”に反対する7000人超の署名を東大総長が“受け取り拒否” 東大は「署名運動について、承知しておりません」とコメント
週刊ポスト
司忍組長も傘下組織組員の「オレオレ詐欺」による使用者責任で訴訟を起こされている(時事通信フォト)
【山口組分裂抗争】神戸山口組・井上邦雄組長の「ボディガード」が電撃引退していた これで初期メンバー13人→3人へ
NEWSポストセブン
『岡田ゆい』名義で活動し脱税していた長嶋未久氏(Instagramより)
《あられもない姿で2億円荒稼ぎ》脱税で刑事告発された40歳女性コスプレイヤーは“過激配信のパイオニア” 大人向けグッズも使って連日配信
NEWSポストセブン
俳優の竹内涼真(左)の妹でタレントのたけうちほのか(右、どちらもHPより)
《竹内涼真の妹》たけうちほのか、バツイチ人気芸人との交際で激減していた「バラエティー出演」“彼氏トークNG”になった切実な理由
NEWSポストセブン
ご公務と日本赤十字社での仕事を両立されている愛子さま(2024年10月、東京・港区。撮影/JMPA)
愛子さまの新側近は外務省から出向した「国連とのパイプ役」 国連が皇室典範改正を勧告したタイミングで起用、不安解消のサポート役への期待
女性セブン
チョン・ヘイン(左)と坂口健太郎(右)(写真/Getty Images)
【韓国スターの招聘に失敗】チョン・ヘインがTBS大作ドラマへの出演を辞退、企画自体が暗礁に乗り上げる危機 W主演内定の坂口健太郎も困惑
女性セブン
第2次石破内閣でデジタル兼内閣府政務官に就任した岸信千世政務官(時事通信フォト)
《入籍して激怒された》最強の世襲議員・岸信千世氏が「年上のバリキャリ美人妻」と極秘婚で地元後援会が「報告ない」と絶句
NEWSポストセブン
氷川きよしが紅白に出場するのは24回目(産経新聞社)
「胸中の先生と常に一緒なのです」氷川きよしが初めて告白した“幼少期のいじめ体験”と“池田大作氏一周忌への思い”
女性セブン
多くのドラマや映画で活躍する俳優の菅田将暉
菅田将暉の七光りやコネではない!「けんと」「新樹」弟2人が快進撃を見せる必然
NEWSポストセブン
阪神西宮駅前の演説もすさまじい人だかりだった(11月4日)
「立花さんのYouTubeでテレビのウソがわかった」「メディアは一切信用しない」兵庫県知事選、斎藤元彦氏の応援団に“1か月密着取材” 見えてきた勝利の背景
週刊ポスト
騒動の発端となっているイギリス人女性(SNSより)
「父親と息子の両方と…」「タダで行為できます」で世界を騒がすイギリス人女性(25)の生い立ち 過激配信をサポートする元夫の存在
NEWSポストセブン