芸能

元フジテレビP 「今は月9文化残すための試行錯誤期」

若い人向けに試行錯誤中の「月9」(公式HPより)

 月9史上最低視聴率の記録を更新したドラマ『突然ですが、明日結婚します』(フジテレビ系)。製作現場が語る、視聴率とは…。

 元フジテレビ社員でフリープロデューサーの鈴木吉弘さんは、『ガリレオ』『ラヴソング』(いずれもフジテレビ系)などいくつものドラマを手掛けてきた。

「民放で番組を作る以上、視聴率を気にしない人はいないと思います。テレビ局は視聴率の対価としてスポンサーから収入を得ている、視聴率を取ることを目指すのは正しいことだと思います」

 と鈴木さん。東野圭吾さんのベストセラーを原作にした『ガリレオ』はシリーズとなり、映画化もされるほどの人気に。だからこそ、「月9」「福山雅治主演」で期待が高かった『ラヴソング』の視聴率が低迷したのは「ショックだった」と素直に振り返る。

「『ガリレオ』という福山さんの鉄板シリーズがある中で、あえて違うことに挑戦したチャレンジングな企画でした。楽観はしていませんでしたが、予想以上に厳しい数字でしたね。でも、現場の雰囲気はずっとよかった。今は月9という文化をなんとか若い人向けに残していくための、試行錯誤の時期だと思います」

 録画やスマホなどドラマの視聴方法が変わるなか、最近ではアマゾンやネットフリックスなどネット配信のオリジナルドラマも次々に登場している。鈴木さん自身も昨年の夏、アマゾンで人気テニス漫画『ベイビーステップ』の実写ドラマを手掛けた。

「民放とは求められる企画の尺度が違います。民放では“数字を持っている役者さん”をキャスティングしなければいけませんが、ネットでは企画次第で無名の新人でも通る可能性があります。それは、視聴率に縛られないからできることだと思います」(鈴木さん)

※女性セブン2017年3月16日号

関連記事

トピックス

インタビュー中にアクシデントが発生した大谷翔平(写真/Getty Images)
《大谷翔平の上半身裸動画騒動》ロッカールームでのインタビューに映り込みリポーター大慌て 徹底して「服を脱がない」ブランディングへの強いこだわり 
女性セブン
映画『八日目の蝉』(2011)にて、新人俳優賞を受賞した渡邉このみさん
《ランドセルに画びょうが…》天才子役と呼ばれた渡邊このみ(18)が苦悩した“現実”と“非現実”の境界線 「サンタさんを信じている年齢なのに」
NEWSポストセブン
アーティスト活動を本格的にスタートした萌名さん
「二度とやらないと思っていた」河北彩伽が語った“引退の真相”と復帰後に見つけた“本当に成し遂げたい夢”
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、小泉家について綴ります
《華麗なる小泉家》弟・進次郎氏はコメ劇場でワイドショーの主役、兄・孝太郎はテレビに出ずっぱり やっぱり「数字を持っている」プラチナファミリー
女性セブン
調子が上向く渋野日向子(時事通信フォト)
《渋野日向子が全米女子7位の快挙》悔し涙に見えた“完全復活への兆し” シブコは「メジャーだけ強い」のではなく「メジャーを獲ることに集中している」
週刊ポスト
1966年はビートルズの初来日、ウルトラマンの放送開始などが話題を呼んだ(時事通信フォト)
《2026年に“令和の丙午”来たる》「義母から『これだから“丙午生まれの女”は』と…」迷信に翻弄された“昭和の丙午生まれ”女性のリアルな60年
NEWSポストセブン
6月2日、新たに殺人と殺人未遂容疑がかけられた八田與一容疑者(28)
《別府ひき逃げ》重要指名手配犯・八田與一容疑者の親族が“沈黙の10秒間”の後に語ったこと…死亡した大学生の親は「私たちの戦いは終わりません」とコメント
NEWSポストセブン
ブラジルを公式訪問される佳子さま(2025年6月4日、撮影/JMPA)
《ブラジルへ公式訪問》佳子さま、ギリシャ訪問でもお召しになったコーラルピンクのスーツで出発 “お気に入り”はすっきり見せるフェミニンな一着
NEWSポストセブン
渡邊渚さんが性暴力問題について思いの丈を綴った(撮影/西條彰仁)
《渡邊渚さん独占手記》性暴力問題について思いの丈を綴る「被害者は永遠に救われることのない地獄を彷徨い続ける」
週刊ポスト
 6月3日に亡くなった「ミスタープロ野球」こと長嶋茂雄さん(時事通信フォト)
【追悼・長嶋茂雄さん】交際40日で婚約の“超スピード婚”も「ミスターらしい」 多くの国民が支持した「日本人が憧れる家族像」としての長嶋家 
女性セブン
母・佳代さんと小室圭さん
《眞子さん出産》“一卵性母子”と呼ばれた小室圭さんの母・佳代さんが「初孫を抱く日」 知人は「ふたりは一定の距離を保って接している」
NEWSポストセブン
PTSDについて大学で講義も行っている渡邊渚さん(本人提供)
渡邊渚さんが憤る“性暴力”問題「加害者は呼吸をするように嘘をつき、都合のいい解釈を繰り広げる」 性暴力と恋愛の区別すらできない加害者や擁護者への失望【独占手記】
週刊ポスト